難しい英文を読むと読解力は上がるのか?|英検1級ホルダーが教える「低地トレーニング」のススメ

陸上トラックでスタートを切る選手たち|英語読解の「低地トレーニング」イメージ

ええ、認めます。背伸びしていたあのころの自分を。
Institute for the Study of War——
1文読むのに、30分。


特に真面目でストイックな方。

たぶん、自分の英語力がレベルアップしてくると、
どんどん難易度の高い英文にチャレンジしてみたくなる。

きっと、そうに違いありません。
(トビー調べ)

トビーなんぞはその沼んちゅ筆頭。
次々に難しい英文にトライしては、撃沈する日々。

しまいにはInstitute for the Study of Warにまで手を出して、
膨大な時間を浪費するありさま(遠い目)。

TOEIC915点、英検1級を取った今だから言えるシンプルな疑問。

「難しい英文を読むと、読解力は上がるのか?」

実はこのシンプルな問いに、昨日答えが出ちゃいました。
なので、ブログのネタにさせていただいた次第です。

これ以上、同志がストイック英語読解スパイラルに陥るのを防ぐべく、
今日も謎テンション全開で参ります。

途中で面白くなかったら、既読スルーでどうぞ(笑)

✦ このブログでわかること
・ 「難しい英文を読めば読解力が上がる」は本当か?
・ 「高地トレーニング」と「低地トレーニング」の違いと使い分け
・ 読解速度が上がるとき、脳内で何が起きているか
・ CNN×CNN10サイクルで、トビーに実際に何が起きたか
・ あなたの「低地」はどこか?素材選びの具体的なヒント
目次

「難しい英文ばかり読む」は正しいのか?|高地トレーニングの光と影

「英語力を上げたいなら、難しい英文を読め。」
……はい、トビーもそう信じていました。

そしてトビーはこれを、「高地トレーニング」と読んでいます。

ストイックに、ひたすら難しい英文に挑み続けた日々。
で、どうなったか。

高地トレーニングのメリット:構文力は確かに上がる

まず正直に言います。
難しい英文を精読することには、れっきとしたメリットがあります。

・Institute for the Study of War(戦争研究所)のレポート。
・CNNの硬派な時事記事。

こういった”ガチめの英文”を、辞書を引きながら構文分解していくと——

・修飾語のかかり先が見えるようになる
・長い挿入句に惑わされなくなる
・1文あたりの情報処理量が増える

つまり、「構文を読む筋肉」が確実に育つ。
これは本当のことです。

難しい英文にあえて挑む「高地トレーニング」には、ちゃんと効果があります。

CNNを使った高地トレーニングの具体的な実践法は、こちらで詳しく書いています。
▶︎「CNNはゴリゴリの精読ツールだった件|読解力が爆上がりする使い方」

高地トレーニングの落とし穴:時間がかかる・モチベが死ぬ

でもですね。
問題があります。

時間が、異常にかかる(笑)

Institute for the Study of Warを1文読むのに30分。
これはトビーの実体験ですが(フック文参照)、笑い話じゃないんです。

難しい英文ばかりを読み続けると、こうなります。

・1記事読むのに1時間以上かかる
・「なんで自分はこんなに読めないんだ…」と自己嫌悪に陥る
・モチベーションが静かに、でも確実に下がっていく

難しい英文は「筋トレ」に似ています。
毎日限界まで追い込めば、強くはなる。

でも、回復なき筋トレは故障を招く。
英語も同じで、高地トレーニングだけでは、いつかガス欠になります。

「難しければ伸びる」という思い込みを疑ってみる

ここで、一度立ち止まって考えてほしいことがあります。
「難しい英文を読めば読解力は上がる」——本当にそうでしょうか?
構文力は上がるかもしれない。

でも、読解スピードはどうか?

実はトビー、気づいてしまったんです。
難しい英文ばかり読み続けていても、「速く読む」練習には、ほとんどなっていなかったということに。

「構文がわかる」と「速く読める」は、実は別の話。
その謎を解く鍵が——次の章で登場する「低地トレーニング」です。

「精読の壁」と英語学習の階層構造については、こちらをどうぞ。
▶︎「TOEIC900・英検1級で伸び悩むあなたへ|”精読の壁”を超える英語学習ピラミッド」

「低地トレーニング」とは何か?|トビーが発見した読解速度爆上がりの秘密

さて、ここからが本題です。
トビーが読解速度を上げるためにたどり着いた答え。
それが——「低地トレーニング」です。

低地トレーニングの定義:やや簡単な英文を大量に読む

「低地トレーニング」とは何か。
一言で言うと、

自分のレベルより、やや難易度の低い英文を大量に読み続けること。

です。

「え、簡単な英文を読んでも意味なくない?」

——はい、トビーも最初はそう思っていました(笑)
でも、これが大間違いでした。

「難しい英文を精読する」高地トレーニングが「構文力」を鍛えるとすれば、
「やや簡単な英文を大量に読む」低地トレーニングは——

「脳内処理のスピード」を鍛える。

全くの別物なんです。

脳内で何が起きているか:「視覚→認知→意味」から「視覚→意味」へ

少し、脳内で起きていることを整理してみましょう。
英語を読み慣れていない段階では、こういうプロセスをたどります。

① 視覚 → ② 認知プロセス → ③ 意味の理解

つまり、英文を目で見て、「これはどういう構造か」「この単語はどういう意味か」を頭の中で処理してから、ようやく意味が取れる。

これ、時間がかかるんです。

でも低地トレーニングを積み重ねると、このプロセスが変わります。

① 視覚 → ② 意味の理解

認知プロセスが、限りなく短くなる。
英文を見た瞬間に、意味が「直接」飛び込んでくる感覚です。

「I have a pen.」が瞬時にわかるのと同じことが起きている

もう少し具体的に説明しましょう。

「I have a pen.」

この文、日本語に翻訳しながら読んでいる人、たぶんいないですよね。
「アイ」「ハブ」「ア」「ペン」と一語ずつ処理していない。

見た瞬間に、意味が来る。
低地トレーニングで目指しているのは、まさにこれです。

難しい英文でも、「I have a pen.」を読むときと同じ感覚で意味が取れるようになること。

それが読解速度の正体です。

「速く読もう」としているのではなく、処理が速くなっている。

この違い、わかりますか?

グラミー

速読テクニックで英文を”飛ばし読み”するのとは、根本的に違いますよ。低地トレーニングは「理解の精度を保ったまま、処理を速くする」練習。地味ですが、これが本物の読解速度向上につながります。

「快読ゾーン」についてもっと詳しく知りたい方はこちら。
▶︎「英文をスラスラ読める」ってどのレベル?|英検1級&TOEIC900が見た”快読ゾーン”の正体
速読と精読の関係については、こちらも合わせてどうぞ。
▶︎その「速読法」…騙されてない?|TOEIC915点を生んだ”精読力”の正体

高地と低地を「サイクル」で回す|快読への最短ルート

高地トレーニングの話をしました。
低地トレーニングの話もしました。

「で、結局どっちをやればいいの?」

——両方です(笑)

大事なのは、この2つをサイクルで回すこと。

①高地:難しめの英文で構文読解を鍛える

まず「高地」フェーズ。
やることはシンプルで、自分のレベルより少し難しい英文を、しっかり精読する。
ここでの目的は、スピードではありません。

・SVOCの骨格を正確に取る
・修飾語のかかり先を見抜く
・長い挿入句に惑わされない

この「構文を読む筋肉」を、じっくり育てるフェーズです。
時間がかかっていい。1文30分でもいい。

ここで雑に読んでしまうと、次の「低地」フェーズの効果も半減します。
高地トレーニングは、低地トレーニングの「土台」です。

精読の具体的なやり方はこちら。
▶︎「ポレポレはこう使え!英検1級/TOEIC900が教える最強精読本完全攻略」
▶︎「TOEIC公式問題集で「構文読解」やってみる|Part7が読めない人のための精読レッスン」

②低地:やや簡単な英文で脳内処理を高速化する

次に「低地」フェーズ。
高地でしっかり構文力を仕込んだら、今度はやや簡単な英文を、ストレスなく大量に読む。

ここでの目的は、精度ではなくスピード——というより、処理の自動化です。

意識しなくても構文が取れる。
立ち止まらなくても意味が来る。

そういう「反射的な処理」を体に染み込ませるフェーズです。
難しい英文である必要はありません。

むしろ、「ちょっと物足りないかも」くらいがちょうどいい。

③サイクルで回す:気づいたら「速く読んで意味もわかる」状態へ

高地と低地、この2つを交互に回していくと——
ある日ふと気づきます。

「あれ、なんか速く読めてる?」
「しかも、ちゃんと意味も取れてる。」

これ、トビーが実際に体験した瞬間です。

高地で育てた「構文力」と、
低地で鍛えた「処理速度」が、

ある時点でひとつに統合される。

この統合が起きたとき、人は「快読ゾーン」に入ります。
魔法でも才能でもなく、このサイクルの積み重ねの先に、快読はあります。

快読ゾーンの正体についてはこちらで詳しく解説しています。
▶︎「英語は速読できるのか?|英検1級ホルダーが教える”予測読み”と快読のコツ」

トビーの実践例|CNN(高地)×CNN10(低地)サイクルの全貌

「理屈はわかった。でも、具体的に何をどう使えばいいの?」
——はい、ここからがトビーの実体験です。

トビーが実際にやっていた高地×低地サイクル。その組み合わせが、CNN(高地)×CNN10(低地)でした。

CNNはガチ精読の高地トレーニング場だった

CNNの記事は、正直、難しいです。

・1文が長く、情報密度が異常に高い
・修飾語と挿入句が遠慮なく盛られる
・時事背景の知識がないと、英語以前に内容がつかめない

以前のトビーは「CNNって読みにくいな」と思っていました。
でも今はこう思っています。

CNNが読みにくいのではなく、読めていなかっただけ。

1文1文をSVOC+修飾語で丁寧に分解していく。
知らない単語は調べる。構文が複雑な箇所は時間をかける。

これがトビーにとっての「高地トレーニング場」でした。
時間はかかる。でも、確実に構文力が育っていく。

CNN10は速度と処理を磨く低地トレーニング場だった

一方、CNN10。
こちらはCNNが提供する、1日約10分の短いニュース動画です。
英語のレベルは、CNNの通常記事よりぐっとやさしい。

・文が短く、構造がシンプル
・語彙も比較的平易
・スクリプトが入手しやすい

トビーにとって、CNN10のスクリプトを読むのは「ちょっと物足りないかも」くらいの難易度でした。

でも、これが低地トレーニングとして完璧だったんです。

・構文をいちいち意識しなくても、意味がスッと入ってくる。
・戻り読みをせずに、前へ前へと読み進められる。

この「ストレスなく読み続ける感覚」を毎日積み重ねたことで、
脳内処理の自動化が、静かに、でも着実に進んでいきました。

CNN10の活用法についてはこちらも参考にどうぞ。
▶︎「CNN10活用術|TOEIC満点でも置いてけぼり…実戦リスニング力を鍛える最強メソッド」

このサイクルで起きた変化:読解スピードの体感と実感

CNN(高地)とCNN10(低地)を交互に回し続けていたある日。
気づいたら、CNNの記事を読む速度が上がっていました。

以前は1文ずつ立ち止まっていたのに、
段落をまとめて処理できるようになっていた。

「速く読もう」と意識したわけではありません。

高地で構文力を仕込み、低地で処理を自動化する——

このサイクルの先に、自然とそうなっていた。

これが、トビーの体感です。
読解スピードは「速読テクニック」で上がるものではありません。

高地と低地を地道に回し続けた先に、気づいたらついてくるもの。
そう確信しています。

トビー

正直、このCNN×CNN10サイクルを発見したとき、「これ、ブログのネタになる」と思いました(笑)。シンプルなのに、ちゃんと効く。自分でも驚いた体験でした。

あなたの「低地」はどこか?|素材選びのヒント

「自分にとっての低地」は、英語レベルによって人それぞれ違います。ここでは、あなたに合った「低地」の見つけ方と、具体的な素材のヒントをお伝えします。

自分にとっての「低地」の見つけ方:9割以上わかればOK

低地トレーニングの素材選びに、難しい基準はありません。
目安はシンプルに、これだけです。

「知らない単語が10%以下。9割以上の意味がわかる英文。」

この条件を満たす英文なら、低地トレーニングの素材として合格です。
逆に、こういう英文は低地には向きません。

・知らない単語が多すぎて、意味をロストしがち
・構文が複雑で、いちいち立ち止まってしまう
・読み終わっても、何が書いてあったか思い出せない

低地トレーニングの本質は「処理の自動化」です。
立ち止まらず、戻り読みせず、前へ前へと読み進められる——

そのストレスのない状態を、毎日積み重ねることが大事。

難しすぎる素材では、そもそもこの状態に入れません。
「ちょっと物足りないかも」くらいが、実はちょうどいいんです。

グラミー

「簡単すぎて意味がない」と思ってしまう気持ち、わかります。でも低地トレーニングは「内容を理解する練習」ではなく「処理を速くする練習」。物足りないくらいの難易度でこそ、その効果が最大化されますよ。

レベル別おすすめ素材(TOEIC対策・英検対策)

参考までに、トビーが考えるレベル別の素材をご紹介します。
あくまで目安ですので、自分の「9割わかる」感覚を優先してください。

TOEIC700〜800点台の方
高地:TOEIC公式問題集のPart7(難易度高めの長文)
低地:CNN10のスクリプト/NHK Worldの記事

TOEIC800〜900点台の方
高地:CNNの通常記事/BBCの時事コラム
低地:CNN10のスクリプト/Kyodo+47の記事

英検1級・TOEIC900点超えの方
高地:Institute for the Study of Warのレポート/学術系コラム
低地:CNNの通常記事/BBCの標準的なニュース記事

ポイントは、今の高地が、力がついたら低地になるということです。

トビーにとってのCNNも、最初は完全に高地でした。
それが今では、低地寄りの素材になっている。
このレベルアップの感覚が、英語学習の醍醐味でもあります。

英文ニュースサイトの選び方と活用法はこちらで詳しく解説しています。
▶︎「英文多読、なに読めばいい?|精読マスター後に使える”英文サイト”活用術」
BBCとCNNの難易度比較はこちらもどうぞ。
▶︎「BBCとCNN、どっちが読みやすい?|読者目線で分かった”英文ニュース”の選び方」

難しすぎず・簡単すぎず:「心地よく読める」が正解の目安

最後に、素材選びで一番大事なことをお伝えします。
それは——

「心地よく読める」かどうか。

難しすぎると、処理の自動化ではなく解読作業になってしまう。
簡単すぎると、脳が刺激を受けずにただ流れていくだけ。

「ちょっと余裕があって、でも内容は面白い」

この感覚が、低地トレーニングの最適ゾーンです。
英語学習は、苦しいだけが正解ではありません。

「心地よく読める」を毎日積み重ねること——
それが、気づいたら快読ゾーンにいる、一番の近道だとトビーは思っています。

グラミー

「楽しく読める」は、サボりではありません。低地トレーニングにおいては、むしろ正解です。英語学習に「苦しまなければ伸びない」という思い込み、そろそろ手放してみましょう。

「快読ゾーン」の条件と科学的な裏付けはこちら。
▶︎「英文をスラスラ読める」ってどのレベル?|英検1級&TOEIC900が見た”快読ゾーン”の正体

まとめ|精読力があってこそ、低地トレーニングは効く

2つのレーンが並走する道|高地トレーニングと低地トレーニングのサイクルイメージ

さあ、今回の記事:

「難しい英文を読むと読解力は上がるのか?|英検1級ホルダーが教える「低地トレーニング」のススメ」

いかがでしたでしょうか?
さっくりまとめます。

・「難しい英文を読めば伸びる」は半分正解、半分不正解。
高地トレーニングは構文力を育てるが、読解スピードは別の話。
・読解速度を上げるのは「低地トレーニング」。
やや簡単な英文を大量に読み、脳内処理を自動化することが本質。
・高地と低地は、サイクルで回すのが最強。
構文力(高地)×処理速度(低地)が統合されたとき、快読ゾーンに入る。
・トビーの実践はCNN(高地)×CNN10(低地)。
気づいたら読解スピードが上がっていた、というのが正直な体感。
・あなたの「低地」は、9割以上わかる英文。
「ちょっと物足りない」くらいがちょうどいい。

ただし、最後に一つだけ。
低地トレーニングには、大前提があります。

それが——精読力。

構文が取れない状態で低地トレーニングをしても、
「なんとなく読み流す」癖がつくだけです。

高地トレーニングでしっかり構文力を仕込んでいるからこそ、
低地トレーニングで「処理の自動化」が起きる。

この順番を、絶対に間違えないでください。

「精読なき低地トレーニングは、ただの流し読みです。」

——グラミー談(笑)

精読の基礎から始めたい方はこちら。
▶︎「基本はここだ!は本当に効く?|精読の壁を突破する”最初の一冊”の使い倒し術」
精読と多読の正しい順番についてはこちら。
▶︎「TOEIC・英検に”多読”は必要か?|900点突破のカギは「精読→多読」の正しい順番だった!」

グラミー

Tobey English!


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