=でつながる相棒はどこにいる?|補語ってどれ?【グラムとえいご!5-a】

看板に5の数字

『最後にひとつ。今回は、動詞の後ろに並ぶ目的語を見ました。ところが、動詞の後ろに来ていても、動きが向かう先ではなく、主語と「=」でつながることばがあります。』

──前回の4-bの最後に、そう予告しました。

今回から、⑤段に入ります。見ていくのは、2-bから「=でつながる相棒」という名前だけで呼んできた箱です。

探すときの問いかけは、「誰を?何を?」ではありません。「主語と=でつながるか?」です。

グラムとえいご!全18話①〜⑧の旅
①
語順感覚
②
動詞感覚
③
主語感覚
④
目的語感覚
今はここ!5-a
⑤
補語感覚
⑥
修飾感覚
⑦
つなぎ感覚
⑧
種明かし
✦ このブログでわかること
・ Mika is kind. の kind が、動きが向かう先ではない理由
・ 動詞の後ろで、主語と「=」でつながることばの見つけ方
・ become のように、be動詞以外でも「=」でつながる文
目次

Mika is kind. の kind は、動きが向かう先?|「誰を?何を?」で聞くと詰まる

グラム

前回の最後に、「主語と=でつながることば」があると言ってましたよね。

トビー

言いました。じゃあ、例文。Mika is kind.

グラム

「ミカは親切です」ですね。主語は Mika、動詞は is です。

トビー

正解。では、動詞の後ろの kind は、動きが向かう先かな?

グラム

4-aの手順でいきます。動詞の意味で「誰を?何を?」と聞くんですよね。……ミカは、誰を、何を、is する?

トビー

「親切を、is する」って、どんな動き?

グラム

……動いてないです。「誰を?何を?」の答えが、出てきません。

トビー

そう。実はこの文、動きが向かう先、つまり目的語がないんだよ。is は2-bで見た、「=」の働きの動詞。kind は、Mika と「=」でつながってるんだ。Mika=kind。

グラム

だから「ミカは親切です」になるんですね。

トビー

Yes。たとえば、Tobey is tired. なら、Tobey=tired。

グラム

月曜の朝のトビーさんですね。

トビー

……チャクラにガツンと来るコメント、ありがとう。

前回の4-bでは、目的語が2つ並ぶ文を見ました。
▶︎目的語はいつも1つ?|目的語が2つ並ぶ文の見つけ方【グラムとえいご!4-b】

=でつながることばの見つけ方|「主語=そのことば」が成り立つか確かめる

Mika is kind. の kind は、動きが向かう先ではありませんでした。「誰を?何を?」の答えにならないからです。では、kind は何なのか。見つけ方は、次の3ステップです。

① 3-a・3-bの手順で、主語と動詞を見つける(Mika/is)
② ふつうの文では、動詞の後ろのことばに「誰を?何を?」と聞く。答えが出なければ、③へ
③ 「主語=そのことば」が成り立つか、確かめる(Mika=kind)

「Mika=kind」は、「ミカ=親切」。kind は、ミカがどんな人かを言い表しています。 同じように、Tobey is tired. なら Tobey=tired で、tired はトビーの様子を言い表しています。

③の確かめは、頭の中で「=」を置いて、意味が通じるかを見るだけです。動詞の意味から聞く②と、「=」で確かめる③。2つの問いかけを、順番に使います。

ここで使っている be動詞(is)は、2-bで見た「=」の働きです。be動詞には「いる・ある」の働きもありますが、今回は「=」の働きのほうを見ています。

上下2段の英文。上段は Mika is kind. で、Mika(S)と kind(C)が英文の上側の曲線で「=」でつながり、kind. に下線。下段は Tobey is tired. で、Tobey(S)と tired(C)が同じ形で「=」でつながり、tired. に下線。各語の下に S・V・C の札。注意書き「動きが向かう先ではないので、『誰を?何を?』の答えは出てこない」
キャプション

be動詞の「=」の働きは、2-bで見ました。
▶︎「=」も「いる・ある」も動詞|be動詞も立派な仲間【グラムとえいご!2-b】

英語の補語(complement)とは?|=でつながる相棒の正式な名前と、Cの正体

ここで、「=でつながる相棒」に正式な名前をつけます。

これまで「=でつながる相棒」と呼んできたことばを、文法では補語(ほご)と呼びます。英語では complement。1-cから見てきた目印の C は、complement の頭文字です。

補語は、主語について「どんな様子か」「何者か」を補って説明することば、と覚えると使いやすくなります。Mika is kind. の kind は、ミカがどんな人かを補っています。

補語は、実はすでに2回、顔を出していました。

・2-b:I am a student. の a student(be動詞の「=」の働き)
・4-a:Ken is a pilot. の a pilot(動詞の後ろにいても、目的語ではなかったことば)

これで、5つの箱のうち S・V・O・C の4つに名前がつきました。

・動きの持ち主 = 主語(S)
・動き = 動詞(V)
・動きが向かう先 = 目的語(O)
・=でつながる相棒 = 補語(C)

名前がついても、見つけ方は変わりません。②で答えが出なければ、「主語=そのことば」が成り立つか、確かめる。それだけです。残る「飾り」の正式な名前は、この先の回で明かします。

	「=でつながる相棒」に「補語 complement」の名札がつき、箱「C」になる図。下段にS・V・O・Cの4つの箱(主語 subject・動詞 verb・目的語 object・補語 complement)がアンバーで並び、Mだけは枠線で「この先で名前がつく」。注意書き「名前がついても、見つけ方は変わらない」

S・V・O・C・M の5つの箱と目印は、1-cで見ました。
▶︎なぜ英語は「順番」がすべてなのか|英文を作る5つの箱で、迷わず読む【グラムとえいご!1-c】

英語の補語になることばは?|be動詞と become のあとに来る相棒は2種類

「=」でつなぐ動詞は、be動詞だけではありません。become(〜になる)も、主語と「=」をつなぎます。

My sister became a teacher.
(私の姉は、教師になりました)

(became は become の過去の形です。形は変わっても、「=」でつなぐ働きは同じです)

主語は My sister、動詞は became です。動詞の後ろの a teacher を、2つの問いで確かめます。

「誰を?何を?」と聞いても、答えは出ません(私の姉は、誰を、何を became した?)。一方、「My sister=a teacher」なら成り立ちます。 だから a teacher は補語です。

be動詞が「=」そのものなのに対して、become は「〜になる」という変化を表しながら、主語とつなぎます。

補語になることばは、大きく2種類あります。

・様子を表すことば(kind・tired・quiet など)
・ものの名前(a teacher・a farmer など)

	4行×3列の表。見出しは「文」「=の確かめ」「ことばの種類」。Mika is kind.(Mika=kind・様子を表すことば)、My uncle is a farmer.(My uncle=a farmer・ものの名前)、My sister became a teacher.(My sister=a teacher・ものの名前)、The room became quiet.(The room=quiet・様子を表すことば)。動詞の後ろのことばに下線。注意書き「become のあとも、『誰を?何を?』の答えが出なければ『=』で確かめる」

ものの名前は、2-c・3-a・4-aで見たとおり、文によって入る箱が変わります。今回は、補語の箱に入る形です。

補語と目的語の違いは?|見分け方は「=」が成り立つかどうか

Mika is a nurse. と Mika met a nurse. は、動詞の後ろに a nurse が来る、同じ形の文です。でも、2つの問いで確かめると、役目が分かれます。

Mika is a nurse.|「=」が成り立つので、補語

・「誰を?何を?」→ 答えが出ない
・「Mika=a nurse」→ 成り立つ
→ a nurse は補語

Mika met a nurse.|「=」が成り立たないので、目的語

・「誰を?何を?」→ 会った相手が答え(a nurse)
・「Mika=a nurse」→ 成り立たない(ミカは、看護師に会った人です。看護師そのものではありません)
→ a nurse は目的語

動詞の後ろのことばは、いつも目的語とは限りません。「誰を?何を?」の答えが出れば目的語。出ないときは、「主語=そのことば」を確かめて、成り立てば補語です。

動詞の後ろにいても目的語ではないことばは、4-aでも見ました。
▶︎動詞の相手はどこにいる?|目的語ってどれ?【グラムとえいご!4-a】

まとめと練習問題|補語は「主語=そのことば」で見つかる

今回は、主語と「=」でつながる相棒に、名前がつきました。ポイントは3つです。

・動詞の後ろで、主語と「=」でつながることばが補語(目印は C)。「誰を?何を?」の答えにならず、「主語=そのことば」が成り立つ。
・「=」でつなぐ動詞は、be動詞だけではない。become(〜になる)のあとにも、補語が来る。
・動詞の後ろのことばは、いつも目的語とは限らない。「誰を?何を?」の答えが出れば目的語、出なければ「主語=そのことば」を確かめて、成り立てば補語。

主語は「誰が?何が?」、目的語は「誰を?何を?」、補語は「主語=そのことば」。これで、5つの箱のうち S・V・O・C の4つに名前がつきました。

最後にひとつ。今回は、主語とつながる相棒を見ました。ところが、目的語のあとにも、=でつながる相棒がいる文があります。


グラム

では、ミニ練習問題に行ってみましょう。

① 印をつけて、意味を答えてください。
My brother became a cook.

② 単語を並べ替えて、英文を作ってください。
sleepy / our dog / became

③ 2つの文のうち、補語があるのはどちらですか。
(a) The girl is a pianist.
(b) The girl heard a pianist.

① 主語:My brother。動詞:became。補語:a cook(My brother=a cook が成り立つ)。「誰を?何を?」の答えは出ません。
意味:「私の兄(弟)は、料理人になりました。」

② Our dog became sleepy.
主語:Our dog。動詞:became。補語:sleepy(Our dog=sleepy が成り立つ)。become の後ろに様子を表すことばが来る形です。
意味:「うちの犬は、眠くなりました。」

③ 答えは (a) です。
(a) 主語:The girl。動詞:is。補語:a pianist(The girl=a pianist が成り立つ)。
(b) 主語:The girl。動詞:heard。目的語:a pianist(「誰を?何を?」の答え)。The girl=a pianist は成り立ちません。
同じ形でも、「=」で確かめると分かれます。

⑤段の1本目で、C の箱にも名前がつきました。今、どこまで来たのかを地図で見てみましょう。

5つの箱に名前がついていく旅の地図。道に8つの看板が並び、左から語順感覚・動詞感覚・主語感覚・目的語感覚・補語感覚(今ここ)・修飾感覚・つなぎ感覚・種明かし。補語感覚の看板では、S・V・O・C の4つの箱に主語・動詞・目的語・補語と名前がつき、M だけが「この先で名前がつく」。下の帯「名前がついても、探し方は変わらない」

全18話の地図は、こちらで確かめられます。
▶︎「英語が読めない」の正体、教えます|グラムとえいご!全18話の地図【入門編ガイダンス】

グラミー

Tobey English!


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