effect と affect、ちょくちょく間違えてチャッピーに怒られてます(*一応、英検1級ホルダーです)。
自分と相性の悪い英単語、ありませんか?
トビーの鬼門は effect と affect。
どっちが動詞でどっちが名詞か問題。
仕事のメールでもしょっちゅう間違え、チェック担当のチャッピー(ChatGPT)に「トビーさんの典型的なケアレスミス」と突っ込まれてます。
そもそも英単語って、意味がとりにくい。
英検1級の勉強、よくあれだけの単語を毎日詰め込んでこられたなって、いまでもつくづく思います。
taciturn(口数の少ない)なんて、ぜーーーーーったい頭にイミ浮かんできませんから(笑)
…ん? でもそもそも、単語の「イミ」とは何なのか?
このあたりが気になったトビーは夜も眠れず、連日連夜グラミーと議論。
で、とうとう行き着いてしまいました。
単語は「イミ」と「記号」でできている。
この事実を知ってから、英単語との向かい合い方が激変。
どうやったら戻り読みが消えて、速読につながるのか——この謎の解明にも行き着くことになりました。
というわけで、今回はこちら:
『単語は「英語のまま」理解せよ|戻り読みが消え、速読につながる仕組み』
この記事が、膨大な単語暗記で悩む全国100万人の英語学習者の一助になれば幸いです。
そもそも「意味がわかる」ってどういうこと?|「イミ」と「記号」入門
さて、いきなりですが質問です。
「dog」という単語の”意味”って、どこにありますか?
辞書ですか? それとも、あなたの頭の中ですか?
実はこれ、言葉というものを考えるうえで、地味に本質的な問いだったりします。
ちょっとだけ整理してみましょう。
「dog」という文字や音そのもの——これはただの記号です。
アルファベットの並び、もしくは音の並び。それ自体には何の意味もありません。
そして、その記号を見聞きしたときに、あなたの頭の中にふわっと浮かぶ「あの、四本足でワンワン鳴くやつ」というイメージ——これが”意味”です。
つまり言葉は、
記号(文字・音) + イミ(頭の中のイメージ) = ことば
この2つがセットになって、初めて「わかった」状態が生まれるんです。
で、ここからが本題です。
日本語で生きているぶんには、この2階建て構造、正直まったく意識しません。
「犬」と書いてあれば、瞬時にイメージが浮かぶ。理屈もへったくれもなく、自動再生されます。
でも——英語になったとたん、この自動再生が急に止まる人、多くありませんか?
実はこれ、日本語と英語で「記号とイミの結びつき方」がまったく違うことが原因なんです。
次の章で、その違いの正体に迫っていきます。
トビー言語学の世界では、この2つに小難しい名前がついています。記号のほうを「シニフィアン」、イミのほうを「シニフィエ」と呼ぶそうです。……はい、覚えなくて大丈夫です(笑)今回の記事、実はこの名前は一切使いません。大事なのは名前じゃなくて、この”2階建て構造”のほうなので。
英語が読めない理由を脳科学の角度から掘り下げた記事もあるので、あわせてどうぞ。
▶︎ 英語が読めないのはなぜ?|脳科学でわかった”精読が必要な本当の理由”
日本語と英語は、そもそも”わかり方”が違う|表意文字 vs 記号、現地組 vs 純ジャパ
自身の中国留学経験から紐解く、現地組と純ジャパで異なる、ことばの「わかり方」。この辺をさくっと説明しますね。
日本語は”見ただけでわかる”、英語はそうはいかない
日本語の強みって、実は「漢字」にあります。
たとえば「犬」という字。
パーツを見ただけで、なんとなく生き物っぽい、と伝わってきますよね。
漢字はもともと、モノの形やイメージから生まれた文字——表意文字です。
だから、記号(文字)そのものに、意味の”におい”がすでに宿っている。
一方、英語のアルファベットはどうでしょう。
「d」「o」「g」
……見た目からは、何も伝わってきません。
ただの記号の羅列です。
英語は表音文字。文字はあくまで「音」を表すためのパーツであって、そこに意味は宿っていません。
つまり、日本語のようには「見ただけでわかる」ようにできていないんです。
これ、当たり前のようで、実は英単語学習のつまずきの根っこにある話だったりします。
「意味が立つ」体感は、現地組が圧倒的に有利
では、記号に意味がまったく宿っていない英語で、ネイティブはどうやって「わかった」状態を作っているのでしょうか? 答えはシンプル。
記号とイミを、同時に・体感で叩き込んでいるから
赤ちゃんが「dog」という音を初めて聞くとき、同時に本物の犬を見て、触って、鳴き声を聞く。
記号(音)とイミ(体験)が、その場でセットになって刻まれる。
これは、留学して現地で英語を身につけた人たちにも同じことが言えます。
生活の中で、その単語が使われる場面に何度も”生”で出会う。
だから記号とイミが、体感としてガッチリ結びつく。
これが、「意味が立つ」という状態です。
純ジャパには、ショートカットがない
残念ながら——純ジャパのトビーたちには、このショートカットがありません。
だからまずは、「dog=犬」という日本語訳という名の”借り物のイミ”で、いったん理解するしかない。
これ自体は、悪いことでも恥ずかしいことでもありません。誰もが通る、当然のスタート地点です。問題は、その後です。
借り物のイミのまま止まってしまうと、いつまでも「なんとなく知ってる」から抜け出せません。
でも——いろんな文脈で、その単語に何度も出くわす。
その繰り返しの中で、借り物だったはずのイミが、じわじわとその単語”本来の”イミへと育っていくんです。
これ、純ジャパのみなさんが劣っているという話では全然ありません。単純に、記号とイミを同時に体感するチャンスの絶対量が違うだけなんです。
このプロセス、実は以前の記事でも別の角度から書いたことがあります。
▶︎ 単語帳は”出会いの場”にすぎない|1万語を定着させたトビーが教える、英検1級・TOEIC900で語彙が”使える”に変わる瞬間
単語は「英語のまま」理解する|戻り読みが消え、速読につながる理由
さて、ここまでの話をいったん整理しましょう。
・英語は日本語と違って、記号そのものに意味が宿っていない。
・だから最初は「借り物のイミ」——つまり日本語訳で理解するしかない。
・そして、いろんな文脈で何度も出会ううちに、その借り物のイミが、少しずつ英語”本来の”イミへと育っていく。
ここで、ひとつ大事な問いにぶつかります。
——じゃあ、育てた先に、何を目指せばいいの?
答えはシンプルです。
最終的には、日本語を経由せず、英語のまま理解する。
これが、一番速くて、一番正確なゴールです。
考えてみれば当たり前の話で——
英語と日本語は、語順も、文字の仕組みも、あまりに違いすぎます。
だから、英文を読むたびにいちいち日本語に変換していると、そのぶん確実に、時間と処理コストがかかる。
そして厄介なのは、変換に手間取っている間に「あれ、さっきの部分、意味通ってたっけ?」と不安になって、前の文に戻ってしまうこと。
これが、戻り読みの正体です。
つまり戻り読みは、「読むスピードが遅い」ことが原因なのではなく——
日本語を経由するという”わかり方”そのものが原因だったんです。
だとすれば、対策もシンプルです。
日本語という中継地点を、なるべく使わなくていいようにする。
つまり——英語のまま、意味が浮かぶ状態を増やしていく。
そのために必要なのが、前の章で見てきた「イミが育つプロセス」を、意識的に・たくさんの単語で積み重ねていくこと。
これが、戻り読みを減らし、速読につながる、いちばんの近道なんです。
では——実際にどうやって、そのプロセスを積み重ねていけばいいのか?
次の章では、具体的な3つのステップに分けてお伝えします。



これに気づく前のトビーは、ずっと「英文→頭の中で日本語に訳す→理解する」というルートを取っていました。TOEIC Part7、ずっと最後の数問を勘でマークしていた黒歴史があるんですが、原因はまさにコレ。一文一文、律儀に日本語に変換していたから、時間が足りなくなっていたんです。
戻り読みそのものについて、さらに詳しく知りたい方はこちらもどうぞ。
▶︎ 英語の戻り読みを減らす方法|英検1級ホルダーが原因を3つに分けて例文解説
単語→フレーズ→チャンクで”英語のまま”を育てる3ステップ
さて、いよいよ実践編です。
「英語のまま理解する」感覚——これ、いきなり長文で目指そうとすると、まず挫折します(トビー、経験済み)。
コツは、小さい単位から段階的に育てていくこと。
具体的には、こんな3段階です。
Step1|単語レベルで、イミを感じ取る(点の獲得)
まずは、いちばん小さい単位——単語そのものから。
ここでのゴールは、「覚える」ことではありません。
その単語に出会うたびに、日本語訳を”経由せず”、ぼんやりでもイメージが浮かぶかどうかを意識することです。
たとえば “resilience“。
単語帳を1周しただけの段階では、「回復力……だっけ?」と、日本語訳を思い出す作業が挟まります。
でも、災害復興の記事で、スポーツ選手の挫折と復活の記事で、企業の危機対応の記事で——何度も出会ううちに、”resilience”という記号を見た瞬間、日本語を経由せず、あの”折れずに立ち直る強さ“のイメージがふわっと浮かぶようになる。
これが、単語レベルで“イミが立った”状態です。
まずは、この「点」を一つずつ増やしていくところからスタートです。
Step2|フレーズ単位で、イミを感じ取る(点から線へ)
単語の点が増えてきたら、次はフレーズ単位に視野を広げます。
単語ひとつだけでは見えなかった意味が、フレーズになると急に姿を表すことがあります。
たとえば “address“。
単語だけなら「住所」。
でも “address the issue” というフレーズで出会うと、「問題に取り組む」という、まったく別の顔を見せてくる。
これを、いちいち「address=住所、the issue=問題、だから対処?」と組み立てて訳すのではなく、”address the issue“というフレーズのカタマリごと、そのままイメージとして受け取る。
これができると、単語の点と点が、フレーズという「線」でつながり始めます。
Step3|チャンクで、イミを感じ取る(線から面へ)
最後は、フレーズよりもう少し長い、チャンク(意味のカタマリ)単位です。
たとえば、こんな一節。
“Despite growing concerns over inflation, the central bank held interest rates steady.”
これを頭から日本語に逐語訳しようとすると、それだけで時間を食います。でも、
「Despite growing concerns over inflation(インフレへの懸念が高まる中でも)」
「the central bank held interest rates steady(中央銀行は金利を据え置いた)」
この2つのチャンクを、それぞれカタマリのままイメージで受け取れると——日本語に変換するステップを挟まずに、意味が”面”として頭の中に広がります。
点(単語)→線(フレーズ)→面(チャンク)。
この順番で”イミが立つ”範囲を広げていくことが、「英語のまま理解する」感覚を育てる、いちばん現実的なルートです。



これ、精読でSVOCM分析をやり込んでいると、自然とできるようになってきます。構文を意識して読む訓練を積むと、「どこまでが一つの意味のカタマリか」が見えるようになるんですよね。精読って、実は”チャンクを見抜く目”を鍛えるトレーニングでもあったんだな、とこの記事を書きながら再発見しました。
では、最後に図解でまとめておきましょう。


チャンクを見抜く力の土台になる精読の技術については、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶︎ 戻り読みを減らす方法|英語を英語のまま読む3つの処方箋
まとめ|「英語のまま理解する」は才能じゃなく、積み重ねの結果


さて、今回は——
『英単語は「英語のまま」理解せよ|戻り読みが消え、速読につながる仕組み』
というテーマで、単語の”イミ”の正体から、実践のステップまで語ってきましたが、いかがでしたでしょうか?
最後に、サクッとまとめておきます。
・言葉は「記号」と「イミ」のセット
・日本語は意味が”立ちやすい”、英語はそうはいかない
・だからまず”借り物のイミ”(和訳)で始めるしかないが、何度も文脈で出会ううちに、それが本来のイミへ育っていく
・単語→フレーズ→チャンクの順で、この”イミが立つ”範囲を広げていくことが、戻り読みを消し、速読につながる
effect と affect、いまだに間違えるトビーです(笑)
でも、これはきっと才能の差でも、記憶力の差でもありません。
ただ、”イミが立つ“までの出会いの回数が、まだ足りていないだけ。
積み重ねれば、誰でも同じ場所にたどり着けますよ。
英語学習全体の中で、この積み重ねをどう位置づけていくか——気になる方はこちらもどうぞ。
▶︎ TOEIC900・英検1級で伸び悩むあなたへ|”精読の壁”を超える英語学習ピラミッド
Tobey English!







