トビーメソッドとは?|SVOCM「箱」原則で読み解く精読メソッド

英語でお悩みの子羊さん、こんにちは。

このブログの運営者、トビー(Tobey)です。グラミー(このブログのマスコットキャラ:フクロウ)と一緒に、趣味の英語の傍ら、このブログを書いています。

いきなりですが、こんなことでお困りではないですか?

・英語の学び直しをしたいけど、どこから手をつけていいかわからない
・何年経っても、実力が上がった実感がない
・参考書を買っては、また次の本に手を出している
・TOEIC900・英検1級を目指しているのに、ずっと停滞している

……英語勉強あるある、ですよね。

トビー自身がどれだけ迷走してきたか(高校で挫折、社会人でも万年中級者、TOEICのリーディングで精神崩壊…笑)は、「まずはここから読む」のページに書いています。まだの方はぜひそちらもどうぞ。

ここで話したいのは、その迷走の先で「あること」に気づき、TOEIC915・英検1級・HSK6級を立て続けに一発でクリアしてから、このブログ「Tobey English!」を立ち上げ、約1年で100記事(64万文字)を書いてきた——その中で見えてきたことです。

書けば書くほど、

あれ、この気づきって、バラバラの記事じゃなくて、1つのメソドロジーとしてまとめられるんじゃないか?

と思うようになりました。

これが、トビーメソッド構築に至った理由です。

トビーメソッドは、このブログが一貫して大切にしてきた「精読」という読み方を、体系立てて再構成したものです。

理念はとても明快です。

・英語はとてもシンプルな言語である
・英文は5つの要素に分けて考えられる。S(主語)・V(動詞)・O(目的語)・C(補語)・M(修飾語)
・この5つの要素を適切に繋ぎ合わせるだけで、誰にでも読むことができる

たったこれだけ。

そしてトビーメソッドが目指すのは、トビーメソッドを学ぶすべての人に、TOEIC900以上・英検1級を取得してもらうこと

トビーの20年以上の迷走を、みなさんにはショートカットしてもらう。最短ルートで目標に届く、そのお手伝いができれば幸いです。

英文は5つの「箱」でできている|SVOCM「箱」原則とは

トビーメソッドは、目新しい勉強法ではありません。

むしろ、みなさんがこれまで個別に学んできた基礎文法や構文読解を、別の視点から捉え直し、1本につなげ直したものにすぎません。

とはいえ、トビーメソッドをよりよく理解するために、いったん「英文とは何か」の固定概念を外して、新しい見方をしてみましょう。

<言語のルール>
あらゆる言語は、たった1つのルールで動いています。
・エンコード書き手が意図する「イミ」を、ルールに沿って言葉に詰める
・デコード読み手が言葉に詰められた「イミ」を、ルールに沿って書き手の意図に戻す

<英語のルール>
・英文=S・V・O・C・Mという5つの「箱」の組み合わせに過ぎない(SVOCM「箱」原則)
・関係詞・分詞構文・前置詞句など「文法カテゴリ」に見える現象は、すべてこの5つの箱のどれかが化けているだけ
・英文を読むとは、まず箱を分類・切り分けし、正しく繋ぎ合わせること(倒置・省略・挿入も同じく箱の化けた姿)

もう少し身近な言葉に戻すと——基礎文法を経たうえで、きちんと精読(構文読解)をすれば、あらゆる英文が読めるようになる、ということです。

英語の「エンコード⇄デコード」概念図。書き手が意図する『イミ』を言語ルールに沿って言葉に符号化し(エンコード)、読み手がその言葉から書き手の意図を復元する(デコード)という、言語の往復のルールを図解したもの

さて、箱があることはわかりました。でも、まだ語っていないことがあります。

なぜ、ある英文はスラスラ読めて、ある英文はいつまでも戻り読みしてしまうのか。

答えはシンプルです。箱の境界(切れ目)が、くっきり見えているか、それとも隠されているか。この一点だけで、英文の難易度はほぼ説明がついてしまいます。

これを、トビーメソッドでは「境界の可視性」と呼んでいます。

・境界が見えている英文 → 箱の中身を確定するだけで読める
・境界がぼやけている英文 → どこまでが1つの箱なのか、少し考える必要がある
・境界がわざと隠されている英文 → 倒置・省略・挿入といった「化けた姿」を見破る必要がある

つまり精読とは、この境界の可視性を意識しながら、5つの箱を正確に切り分けて読む技術のこと。

その答えが、次の章の『3本柱』です。

精読の背骨「3本柱」|要素の確定・接続・復元

見えにくい「箱の境界」が、意識せずとも見えるようになっていく——これがトビーメソッドで学ぶ3本柱の正体です。

柱1|要素の確定(SVOCMの切り分け)

まずは、5つの箱(S・V・O・C・M)がそれぞれどこにあるのかを見抜く力をつけるフェーズです。箱の境界をはっきり見抜くことがポイント。文が短ければ、あえてSVOCMを意識しなくても読めてしまう段階でもあります。多くの人が中学英語で一度は触れているはずなのに、実はここでつまずいている大人もかなり多いんです(トビーも例外ではありませんでした)。

柱2|要素の接続(Mの理解)

次に、修飾語(M)——句や節が、どの箱にどうくっついているのかを見抜く力をつけるフェーズです。ここでは境界が少しぼやけて読みにくい英文の読解にチャレンジします。「このカタマリはどこまでが1つの箱なのか?」を判断する必要が出てくる段階です。文が長く複雑になると理解できないのは、たいていこの柱でつまずいているからです。

柱3|要素の復元(技法:倒置・省略・挿入など)

最後に、境界がわざと隠されているケースを見破り、元の形に戻す力をつけるフェーズです。倒置・省略・挿入——これらは「新しい文法カテゴリ」ではなく、境界をあえて見えなくする「化けた姿」に過ぎません。ここを見破れるようになると、いわゆる「難しい英文」への恐怖心がごっそりなくなります。

精読の3本柱(柱1|要素の確定=SVOCMの切り分け、柱2|要素の接続=Mの理解、柱3|要素の復元=倒置・省略・挿入などの技法)が、入門編・基礎編・応用編の順に積み上がっていく様子を表した図解

大事なのは、この3本柱がバラバラの3分類ではなく、柱1の上に柱2が、柱2の上に柱3が積み上がっていく一体の構造だということ。柱1が完璧に見えていないと、柱2の判断がブレます。柱2が曖昧なままだと、柱3の「隠れた境界」を復元する土台がありません。

つまり精読力を鍛えるとは、柱1→柱2→柱3の順に、一段ずつ積み上げていくこと

かつてのトビーは、どの柱も中途半端なまま積み上げようとして、20年以上グラグラの状態で過ごしていました(笑)。でも、自分がどの柱でぐらついているのかさえわかれば、あとは1本ずつ立て直すだけです。

では、「自分は今、どの柱が弱いのか」——次の章で、その診断方法をお伝えします。

どの教材から始める?|レベル別診断マトリクス

このブログでおなじみの「成長のピラミッド」——単語→基礎文法→精読/構文読解→多読→実践、という積み上げ構造——でいうと、トビーメソッドはちょうど真ん中の「精読」層をズームインしたものです。ここから先の診断マトリクスは、その精読層の中だけを見るための、いわば拡大鏡だと思ってください。

英語学習の成長ピラミッド

さて、「じゃあ、自分は精読層のどのあたりにいて、どの教材から始めればいいの?」——トビーメソッドでは、この疑問に答えるために、もう1つ軸を足したマトリクスを用意しています。

トビーメソッドの現在地診断マトリクス図。縦軸に教材レイヤー(入門編・基礎編・応用編)、横軸に精読1.0から精読2.0への習熟度を配置し、Lv.1からLv.4までの4段階で現在地を診断できる図解

縦軸:教材レイヤー
入門編(グラムとえいご!)基礎編(グラミーと英語)応用編(グラミーと英語)という3階建ての構造です。3本柱(柱1〜3)を、①一通り知る段階(入門編)→②きちんと使いこなす段階(基礎編)→③実戦文の中で瞬時に見抜く段階(応用編)へと、段階的に深めていくレイヤーだとイメージしてください。

横軸:精読1.0→2.0
同じ3本柱でも「どれだけ無意識にできているか」の違いです。
精読1.0:「要素を確定する→つながりを見抜く→隠れた部分を復元する」という読解プロセスを、まだ意識してひとつずつ確認しながら進める段階。1文読むのに、頭の中で「ここがS、ここがM……」と手順を踏んでいるイメージ
精読2.0:その同じプロセスが無意識化・自動化され、いちいち考えなくても瞬時に構文が見えてくる段階。いわゆる直読直解——戻り読みが自然と減っていき、最終的にはほぼゼロになった状態

つまり縦軸が「どの教材で学ぶか」、横軸が「同じ教材の中でも、意識的にやっと解けるレベルか/考えずに一瞬で解けるレベルか」。この2軸が交わったところに、今のあなたに合った学習ポイントが見えてきます。

たとえば——

・柱1(要素の確定)にすら時間がかかってしまう方
入門編で、まず精読1.0(意識的に1つずつ確認する練習)から

・柱1〜2は意識すればできるけど、柱3(倒置・省略・挿入)でいちいち止まってしまう方
基礎編で、精読1.0から2.0(無意識化)へ抜けるゾーンが手応えあり

・応用編レベルの実戦文でも、ぱっと見て構文が勝手に見えてくる方
すでに精読2.0(自動化)に到達しているので、あとは実戦テキストで精度を上げていくフェーズ

トビー自身、20年以上前は間違いなく「入門編の精読1.0すら怪しい」ゾーンにいました(笑)。今このマトリクスを振り返ると、自分がどこでつまずき、どこを飛ばしていたかが恐ろしいほどよくわかります。

自分の現在地が見えたところで——次は、実際にどのシリーズから読み始めればいいか、具体的にご紹介していきますね。

今のあなたに合う教材はどれ?|レベル別3シリーズ

それではさきほど紹介したマトリクスをもとに、いまの自分にあう教材を探してみましょう。

初級|グラムとえいご!(入門編・全18本)

対象:英検3級〜準2級・TOEIC500点前後の方/英語の学び直し組

柱1〜3の入り口を、ツッコミ役のグラミーの子供「グラム」と一緒にゆるく体験する準備編です。文法用語は最小限に絞っています。

▶このシリーズを読む

中級|グラミーと英語 基礎編(全35本+ガイダンス1本)

対象:基礎文法は終了し、精読のフェーズに向けた準備ができている方

柱1〜3(SVOCM「箱」原則)を本格的に導入し、精読1.0(意識的な確認作業)を鍛えるシリーズです。マスコットのフクロウ「グラミー」が対等な相棒として伴走します。

▶このシリーズを読む

上級|グラミーと英語 応用編(全18本+総集編1本)

対象:英検準1級以上・TOEIC900以上を目指している方

精読2.0(無意識化・自動化)を、複数の技法が重なる実戦文の中で仕上げていく実戦シリーズです。英検1級・TOEIC・CNNニュースでの頻出データにも触れながら進みます。

▶このシリーズを読む

レベル別3シリーズ紹介カード。初級「グラムとえいご!」(入門編・全18本)、中級「グラミーと英語 基礎編」(全35本+ガイダンス1本)、上級「グラミーと英語 応用編」(全18本+総集編1本)を、対象レベルと学習内容とともに比較できる図解

今後の展開|「英検で精読」「TOEICで精読」「CNNで精読」

現在、トビーメソッドの考え方をベースにした「英検で精読」「TOEICで精読」「CNN精読」の3シリーズも構想中です。準備が整い次第、このページでご案内します。

予定されている内容:
・それぞれの試験(教材)のリーディング問題を解析
・難易度の高い構文、頻出する構文を抽出し、トビーメソッドに沿ってわかりやすく説明します
・学習終了時には、読解のエキスパートなってもらいます(笑)

既存記事との違い|「精読・構文読解」カテゴリとの関係

このブログには、これまで書きためてきた「精読・構文読解」カテゴリの単発記事が100本以上あります。

・既存記事(精読・構文読解カテゴリ):気になるテーマから好きな順番で読める、読み物としての単発コンテンツ
・トビーメソッド:柱1→柱2→柱3の順に積み上げて読む、体系立ったカリキュラム

どちらが上・下ではなく、役割が違うだけです。「まずは体系的に力をつけたい」ならトビーメソッドから、「気になるトピックをつまみ食いしたい」なら既存記事から、好きな入り口を選んでください。

もう1つだけ。世の中の英語学習が長年迷走しがちなのは、多くの場合、関係代名詞・分詞構文・倒置といった項目をバラバラの文法カテゴリとして個別に暗記しようとするからです。網羅性を追う文法書ほど、枝葉末節に付き合わされます。逆に「英文法用語を使わず、感覚・ニュアンスで乗り切ろう」という教え方も、初級〜中級まではよくても、上級では結局この壁にぶつかります。

トビーメソッドは、その全部を「5つの箱のどれかが化けているだけ」という1つの原則に統合し直したもの。バラバラに覚える必要がなくなる、というのが最大の違いです。


ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

「トビーメソッド」は、特別な才能や海外経験がなくても、20年以上迷走した会社員が、精読という1つの原則にたどり着いて、TOEIC915・英検1級・HSK6級を立て続けに突破できた——その再現性を、体系として形にしたものです。

まずは入門編の第1回から、気軽に覗いてみてください。柱1〜3を、あなたのペースで積み上げていきましょう。

▶グラムとえいご! 第1回を読む

グラミー

Tobey English!