「ノートは真っ黒なのに、記憶はまっしろ…?」
それ、あなたのせいじゃなく、“やり方のせい”かもしれません。
書かずに覚える——そんな方法、あるんです。
「英単語は、書いて覚えるもの」
——あなたも、そう信じていませんでしたか?
こんにちは、英語迷走歴20年(以上)、TOEIC915点・英検1級のトビーです。
英単語? はい、どっぷり沼ってました。
かつてのトビーも、コピー用紙が真っ黒になるまでひたすら単語を書き殴り、
ボールペンのインクが切れる奇跡の瞬間を見てはうっとりし(謎)、
「これで覚えてるはず!」と自己満足に浸っていました。
DUO3.0をやっとこさ終えて、数日後に単語帳を開く。
……ん? 覚えた“はず”の単語たちが、みんな初対面のふり?(笑)
「時間かけたのに、ぜんぜん定着してないかも…」
そんな違和感とともに、ひとつの疑問がふつふつと湧いてきました。
「書いた量=記憶量」って、本当なの?
そして気づけばトビーは、「一切書かずに、TOEIC900&英検1級をカバーできる語彙力」を身につけていました。
本記事では、そんな実体験に科学的な裏づけを加えながら——
・なぜ“書かなくても覚えられる”のか?
・書く代わりに何をすればいいのか?
・ TOEIC・英検で結果を出すための語彙習得戦略とは?
……という疑問に、順を追って答えていきます。
「書かずにはいられないっ!」という“書く派”のあなた、気持ちはめちゃくちゃわかります。
でもその常識、ちょっとだけ疑ってみませんか?
この記事を読み終えたあと、少しでも多くの英語学習者が「書かない派」の陣営に来てくれれば幸いです(笑)
「書かないと覚えられない」って思ってた話
昔のトビー:「書けば覚えられる」の信奉者
英単語は「書いて覚えるもの」——
少なくとも、昔のトビーはそう信じて疑いませんでした。
人生で初めて買った単語帳は、あの有名な『DUO3.0』。
当時のトビーは完全なる「書いて覚える派」で、A4のコピー用紙を用意し、
ボールペンで単語と例文をびっしりと書き殴っていました。
インクが切れたボールペンを見て、「よし、これだけ書いたんだから絶対覚えてるはずだ!」
……と、謎の達成感に酔いしれていたあの頃(笑)。
それでも覚えられなかった“悲しい現実”
でも、今なら当時の自分にこう言いたい——
「その記憶、ちゃんと脳ミソのシワに挟まってます?」(怒)
実際、「書いて覚える」って、膨大な時間を消費するんですよね。
1単語につき5回書くとして、それを単語帳全体で何周も繰り返す……。
DUO3.0だけでも、登録単語1600語+熟語1000語。
しかもトビー、当時は例文560本も全部書いてた記憶があります(謎の根性)。
その時間、冷静に考えると——計り知れません……。
そう、「書く」という行為には、“やった感”があるんです。
ノートが真っ黒になると、「自分、がんばってる!」っていう妙な安心感が生まれる。
でも、後日また単語帳を開いて「あれ、この単語なんだっけ?」となった瞬間——
自分の貴重な時間を溶かしている気がして、なんとも言えない切なさが胸をよぎります(涙)
“書く派”から“書かない派”へのシフト
そんな中、少しずつ気づき始めました。
「書いた量=記憶の量」ではないのかもしれない……と。
事実、「書いて覚える」って、案外効率が悪いんですよね。
トビーも単語を書きながら、気づいたら意識がふわ〜っと飛んで、
「今日の夕飯どうしようかなー」なんて考えてたりする。
しっかり集中力がお留守になってました(笑)
とはいえ、この“書いて覚える信仰”を手放すには、やっぱり勇気がいるもの。
でもですね——
仮にDUOを卒業したとして、TOEIC900&英検1級までに必要な語彙数は?
その数、およそ1万語!
……いちまんご。
これ、全て書いて覚えてたらホントに笑えない(笑)
で、恐怖に震えたトビーは、思いきって“見て・読んで・聞いて覚える”スタイルにシフトしてみたんです。
そしたら……あれ? 意外と、覚えられる?
そうして少しずつ、トビーは「書く派」から「書かない派」へと、静かに移住していきましたとさ。
こうして“書かない派”へ足を踏み入れたトビー。
でも実際、本当に覚えられるの?って、正直ビクビクでした(笑)
——ところが、そこからの展開はちょっと想像と違ったのです。
まだまだあります、暗記法(笑)。こちらの【走って覚える暗記法】もぜひ!
→英単語は走って覚える?|“記憶に刻む”トビー式・五感暗記術のススメ
書かないで覚えるって、ほんとに大丈夫?|トビー式・語彙1万語のリアル
最初は「不安で仕方がなかった」
正直に言います。最初は、「書かずに単語を覚える」ことにものすごく不安がありました。
「え、書かなくて本当に覚えられるの?」「手を動かさないと頭に入らないんじゃ…?」と。
それまでずっと“書いてナンボ”だと思っていたトビーにとって、
「手を動かすこと」は安心材料そのものでした。
だから最初は、「これで本当に大丈夫なのか?」という戸惑いが強く、正直、気持ち悪さすら感じていました。
……でも、少しずつ“書かない暗記法”が当たり前になってくると、
逆に「なんで今まであんなに書いてたんだろう?」とすら思うようになったんです。
“マークシート式”だからこそ、読めればOK!
最初に取り組んだのは、TOEICの語彙対策でした。
TOEICは完全なマークシート方式。英検も、1次試験はほとんどマーク式です。
つまり、「正しく書ける」よりも「見て(あるいは聞いて)意味がわかる」ことが重視される試験です。
だからこそ、“書く”ことに使っていた時間と労力を、 “出会う回数” に集中した方が、はるかに効果的だったのです。
特にTOEICはスピード重視の試験。
「手を動かす」よりも、「意味を瞬時に判別できる」ことが問われます。
だからこそ、「書かずに覚える」=「実践で使える語彙力をつける」ことに、
直結していたのです。
“書かずに語彙力”の実際のプロセス
トビーが書かずに覚えた単語は、のべ10000語以上になります(※その後もアップデート中)。
使った教材は、以下の通り:
・DUO3.0(語彙+例文の黄金バランス)
・速読英単語 (必修編・上級編)
・でる順パス単(英検準1級・1級)
・TOEIC 金のフレーズ
・英検1級語彙問題集
・英検1級でた単(アプリ)
共通していたのは、「一切書かない」「とにかく何度も出会う」スタイル。
読む、見る、聞く——その“再会体験”を重ねることで、
無理なく、でも確実に記憶が定着していきました。

ここで参考までに、レベル別の語彙数比較チャートを載せておきますね。
英検1級は、他と比べて突出してます(笑)

各試験レベルで必要とされる語彙数の目安をまとめた図です。
例えば、TOEIC900点や英検準1級は8,000語〜10,000語の語彙力が求められると言われています。
自分の英語のレベル、見極めましょう。こんな記事いかがでしょうか?
→英語レベル、今どこ?|TOEIC・英検・CEFRで見る「準上級者」の超コスパ領域とは
「読む・聞く」ができても、「書く力」は大丈夫?
ここでよく聞かれるのが、この疑問です:
「読む・聞くはできても、書けるようにはならないのでは?」
その通りです。でも、TOEICや英検1次試験では、“書ける力”はほとんど求められません。
むしろ「読解力」や「語彙理解」の方がはるかに重要。
実際、トビーも英検1級のライティングやスピーキングでは、別途アウトプット練習を取り入れました。
つまり、「書かない語彙暗記」はあくまで“インプット効率最優先の戦略”。
必要な場面ではアウトプットを補えばいいんです。
すべてを“書くこと前提”にする必要は、なかったのです。
英検1級でも「書かない暗記」で合格点
誤解を恐れずに言えば、英検1級でも「すべての語を完璧に書ける必要はありません」。
実際、トビーは英検1級ライティング本番でいくつかスペルミスをしましたが、合格しました。
なぜか?
それは語彙が正確に使われ、文脈として通っていれば、減点されにくいからです。
「書けない=減点される」という強迫観念を持たず、
むしろ「読み取れる力」「使える語彙量」にフォーカスすべきです。
そしてそれは、「書かない暗記法」でこそ、伸ばせる領域なのです。

英検1級に必要とされている語彙力は1万語〜1万5千語。でもそのほとんどがPart1の「単語問題」対策なのです。 これだけの語数を書いて覚えてたら、いくら時間があっても足りませんよ。
語学学習は長距離走。それでもなかなか続かない・・・って方はこちらの記事もどうぞ。
→英語は“willの力”で決まる|TOEIC900点&英検1級を超えたトビーの覚悟と戦略
書かない学習法は脳科学的にも正しかった
忘れるのは当たり前!“忘却曲線”の正体
トビーも昔、こう思ってました。
「なんであんなに時間かけて書いたのに、数日後には忘れてるんだ…?」
必死に書いた単語が、気づいたら脳からスルリと滑り落ちてる。
あの絶望感、忘れられません(涙)
でも、これって実は人間として正常な脳の動きなんです。
ドイツの心理学者エビングハウスが提唱した「忘却曲線」によると、 人は学んだことの約70%を24時間以内に忘れるのだとか。
つまり——
1回で覚えられないのは、才能の問題ではなく、人間の仕様なのです。
記憶に残るのは「復習のタイミング」
じゃあ、どうすれば覚えられるのか?
カギになるのが、復習の“タイミング”です。
記憶は、「思い出すたびに強化される」という性質があります。
これを「再固定化(リコンソリデーション)」と呼びます。
たとえば英単語を今日覚えたとしたら、
明日・3日後・1週間後に再確認するだけで、記憶の定着率はグッと上がるんです。
トビーは英検勉強時、「英検1級出る順 パス単」こんなサイクルで単語を回してました:
「1日300語 × 3日ローテーション」+「復習日」
→ 覚えた単語に“間隔を空けて再会”するスタイル。
「1日300語なんて覚えられない!」って思いますよね?
ーーはい、トビーもムリです。というか、できる人いません(笑)
でも大丈夫!
“薄く何度も出会う”ことで、だんだん記憶に定着して行くんです。
「一発完璧主義」は捨てよう
よく、「単語帳は1周目で完璧に仕上げよう」とする人がいます。
でも、これって非効率の極みです(断言!)。
記憶というのは、「一気に塗る」よりも、「何度も重ね塗りする」方がしっかり残る。
イメージとしては:
厚塗りでドカンと1回 → 色ムラができて剥がれる
薄塗りで何度も重ねる → 均一で美しく仕上がる
英単語も同じ。「忘れて当然」「何度も出会えばいい」と割り切れた瞬間、
学習効率は一気に跳ね上がります。
トビー式・繰り返し暗記の仕組み化アイデア
繰り返し暗記を習慣にするために、トビーがやっていた工夫は以下の通り:
・単語学習の時間は、もっぱら通勤電車の中(机は使わない主義)
・覚えてない単語には付箋やマークをつけて重点チェック
・歩いているときは、アプリでリスニング暗記(耳からもインプット)
特に効果が大きかったのは、「完璧を目指さない」姿勢を保ちながら、
「出会う回数」だけは積み上げていくことでした。
気づけば、同じ単語に5回、10回と“再会”している。
そうやって、ようやく記憶に根づいていくのです。
単語の覚え方、「記憶の仕組みから」って観点からも記事書いています。こちらからどうぞ!
→単語帳が続かない方必見!|挫折だらけだったトビーの「記憶の仕組み化」全公開!
まとめ|書かない学習法は、迷信じゃなかった

タイトル回収、行きますね。
今回のブログは
「英単語は『書かないで覚える』はアリ?|TOEIC900・英検1級を超えた記憶術の真実」
ってことで、いろいろ書いてきました。
「英単語は、書かないと覚えられない」——
ずっとそう信じていたトビーが、「書かずに覚える」スタイルに切り替えた結果、
TOEIC900点、英検1級を突破できただけでなく、
無理なく、でも確実に記憶が残る感覚をようやくつかめました。
なので、答えは——
「大アリ!」でした。
何度も単語に出会い、忘れてはまた思い出す。
それを繰り返すうちに、気づけば「覚えていた」という感覚に変わってきます。
そしたらもう、完璧です!
さあ、これまで言い散らかしてきたこと、サクッとまとめますよ。
・書かなくても英単語は覚えられる(トビーは10,000語以上達成)
・人間の脳は“忘れる”のが自然。だからこそ「再会」が命
・「1回で完璧」は非効率!「薄く塗って重ねる」が最強
・TOEIC・英検では“読める・聞ける”が正義。書けなくてもOK
・繰り返しの仕組み化(復習サイクル・付箋・アプリ)で記憶定着は加速する
ちなみに、英検1級で必要な語彙力は1万〜1万5千語。
この数字だけ見ると、正直おじけづきますよね?
……でも大丈夫。
トビーも、こんなゆる〜い感じで目標達成できました。
リラックスして、ゆきましょう。

実践編として「じゃあ、どうやって“書かずに覚える”のか?」という具体的なテクニックは、別記事でトビーがじっくりご紹介いたします。
このブログを書いた人:トビー
20年迷走して、ようやく“精読の壁”を超えた人です(笑)
トビーって何者?って思った方は、こちらをどうぞ(笑)
→このブログについて|20年迷走して気づいた“精読”の力とTOEIC900の壁
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