音は聞こえてる。単語も知ってる。なのに答えられない?
それ、もしかして“脳内上滑り現象”かも(笑)
「TOEICのリスニング、なんとなく聞こえた気はするのに、全然頭に残らない…」
「Part2の短文すら、何が言いたいのかわからない…」
「Part3・4になると、途中で完全に会話に置いていかれる…」
こんにちは、TOEIC915点&英検1級、元・リスニング迷子のトビーです(笑)
実はトビーも、リスニングで一番苦しんでいたのはこの“聞こえたのに意味がない”状態。
でも、これって意外と多くの人がハマっているリスニングの落とし穴なんです。
その正体は——耳じゃなく「脳の意味処理」に原因があった!
この記事では、TOEIC Part1〜4で音が消える人のために、
脳科学・構文理解・精聴トレーニングを組み合わせた「聞こえる力」の育て方を
トビーの実体験とともに解説します。
・リスニングで「音が消える」理由と脳内の正体
・TOEICの各Part別・聞こえないトラップとは?
・精読×シャドーイングで“意味が浮かぶ耳”を育てる方法
・公式問題集を使ったトビー式「精聴」5ステップ
・TED-EdやNHKで飽きずに続ける“聞ける耳”ルーティン
「聞こえたはずなのに意味が残らない」リスニングの謎——その正体を暴いていきましょう!
トビーのリスニング迷子記録|Part1〜4で“聞こえてるのに選べない”ワケ
TOEICを解いていた頃のトビー。
リスニングパートは、毎回こうでした👇
■ Part1:なんか聞き取れてるけど、選択肢で迷う
写真問題。聞こえた単語はある。
でも「あれ?この選択肢って、どっちのこと言ってるの?」と混乱。
——つまり、聞けてる“気”になってるだけで、理解があいまい。
■ Part2:セリフ短いのに、意味がわからない
「Where is the conference room?」
「Next to the elevator.」
……わかるっちゃわかるんだけど、「で、何を選べばいいの?」と混乱。
選択肢が全部“それっぽく”聞こえて、首をひねりまくってました(笑)
■ Part3・4:聞けたつもりだったのに、内容が消えていく…
特に地獄だったのが、会話&説明問題のPart3・4。
聞こえてる感はある。でも、選択肢を見た瞬間にこう思うんです:
「え、そんなこと言ってたっけ…?」
内容が“頭の上を流れていく”ような感覚。
焦って聞き直せば聞き直すほど、どんどん分からなくなる。
そして——
「音は聞こえてるのに、意味がゼロ」という地獄ループにハマっていくんです。

でもこれ、なぜ起きるのでしょうか? 次のセクションでは、トビーが気づいた「6つの原因」を、実体験を基にして解説してゆきますよ。
TOEIC900が思ったよりずっと大変だった件、こちらの記事で解説してます。
→英語力より、心の耐久力。TOEIC900点は“精神修行”だった件
英語が聞こえないのは“耳”のせいじゃない|トビーがたどり着いた6つの原因
「聞こえないのには、絶対どこかに理由があるはず。」
そう思ったトビーは、TOEIC公式問題集やTED-Edを何十時間も聞き倒しながら、
自分の“聞こえない症状”を徹底的に解剖してみたんです。
その結果、見えてきたのがこの6つの原因でした👇
① 単語が聞き取れていない
そもそも——知らない単語は、聞こえません(シンプルにそれ!)
たとえば、TOEICリスニングでよく出る
“qualified” や “reimbursement” という単語。
スクリプトを見て「あ〜コレね」と思えるならOK。
でも、それができないなら——音だけ聞いても絶対ムリです(笑)
TOEICでは、こうした語彙が何の前触れもなく“サラッと”流れてくる。
だから結局、
単語力=聞き取れる範囲
と言っても、ぜんぜん言い過ぎじゃないんですよね。
② 構文が取れていない(=読めていない)
読めない文は、聞こえない。
これは完全に真理です。
たとえば “The manager who oversees the project is out of office.” と聞いても、
「何が主語で、どこで文が終わってるのか?」が分からないと、内容は頭に残りません。
精読して構造を見抜く力がないと、
「単語は聞けても、意味が取れない」現象が発生します。
「精読?それなに?」って方は、こちらの記事をお勧めいたします。
→“読めてるつもり”が英語を止めてた|20年迷走したトビーが見つけた精読の力
→「その英文、ほんとに読めてる?|TOEIC Part7で“目が滑る”人が知らない読解の真実」
③ リンキング・音の変化に対応できていない
“get it done” → 「ゲリダン」
“a lot of” → 「アララブ」
“Would you like to〜?” → 「ウジュライクトゥ〜?」
英語の音は、書き言葉とまったく違う顔をしています。
ここを攻略しないと、知ってるはずの単語が“知らない音”に聞こえる不思議現象が起きます(笑)
特にPart2あたり、この現象が高確率で発生しがちですね。
④ 理解処理が追いついていない
音は聞こえた。でも意味処理が間に合わない。
これは「ワーキングメモリ(作業記憶)」の問題でもあります。
英語を“処理しながら理解する”には、瞬間的な構文認識と記憶保持力が不可欠。
つまり、
聞く=速読+構文処理+記憶の三重奏。
これがズレると、英文はただの「リズム」になってしまいます。
⑤ 発音の違い(国・地域)で混乱
TOEICには、アメリカ・カナダ・イギリス・オーストラリアなど
さまざまな英語圏の発音が登場します。
「manager」の発音ひとつとっても、
マネージャー/マナジャー/マニジャー/マネジャー…
もう、どれが本物かわかりません(笑)
こうした発音のバリエーション=情報処理の混乱要因なんです。
耳は聞こえていても、脳が「別物」として処理してしまうんですね。

ちなみに、シンガポールの英語は『シングリッシュ』と呼ばれるくらい独特なもの。英語と中国語がミックスされていて、慣れないと初めは度肝を抜かれます(笑)
⑥ 背景知識が乏しく、文脈が見えない
たとえば、TOEICで頻出のこんなシーン:
・プロジェクトのスケジュール調整
・出張経費の払い戻し
・建物内の設備トラブル など…
TOEICリスニングは“よくある職場の会話”が題材。
でも、その背景を知らないと状況イメージがつかめず、内容が空中分解してしまいます。
こうして見てみると、リスニングが聞こえない原因って、
耳じゃなく「読む力」と「脳の処理力」にあったことがわかってきます。
では——
この“処理力”って、どうやって鍛えればいいのか?
次は、トビーがたどり着いた学習のキーワード
「精聴」について、じっくり語っていきます。
「多読で背景知識を増やそう…」って思った方、この記事読んでからでも遅くありません。
→TOEIC・英検に“多読”は必要か?|900点突破のカギは「精読→多読」の正しい順番だった!
精読×リスニング=精聴|「読めない文は聞き取れない」ってホントだった!
「聞こえない=耳が悪い」と思っていたトビー。
でも、リスニング力を伸ばしたいなら“耳”よりも“読解力”だったんです。
なぜなら——読めない文は、聞き取れないから。
これは迷信でも比喩でもなく、脳科学的にもガチの事実でした。
この章では、TOEICで“音が意味に変わる瞬間”をつかむために不可欠な
「精聴」の正体を、トビーの体験と科学の視点から紐解いていきます。
精読したスクリプトを聞くと、音が“意味のある言葉”に変わる
TOEIC公式問題集を使って、
スクリプトを精読したあとにもう一度音声を聞いてみる。
するとどうでしょう。
さっきまで“ただの音の塊”だった英語が、意味のある言葉として浮かび上がってくる——
まるで“英語字幕が頭の中に現れる”ような感覚です。
このときトビーは気づきました。
「シャドーイングが上達しないのって、
そもそも“文の意味”をちゃんと理解してなかったからじゃ…?」
聞こえていても、意味が取れていない状態では、
シャドーイングは「発音なぞりゲーム」にしかなりません。
意味を理解してから聞く——
この“順番の逆転”が、精聴の第一歩なんです。

シャドーイングは決して悪くはない勉強法です。でもベースは「その文章がきちんと読めている」こと。でないと効果が薄れますよ。
「読む力」が「聞く力」も押し上げる理由(脳科学+認知心理学)
実は、音の聞き取りと意味の理解って、別の話じゃないんです。
この2つは、脳の中でガッツリつながっています。
認知心理学の研究によると、以下のことがわかっています。
「意味を処理する力(読解)」と「音を認識する力(聴解)」は、
どちらも前頭前野(ぜんとうぜんや)という脳の同じ部位が使われる。
つまりこういうことです:
“意味がわかる英文”は、聞こえやすくなる。
逆に、“意味の取れない英文”は、音としても処理が止まる。
だから、いくら英語の音を聞きまくっても、
その文章が構造的に理解できていなければ、脳はスルーしてしまうんです。
シャドーイングやディクテーションも、
「精読=構造理解」ができていないと、音が意味に変換されない。
聞く力を鍛えるには、まず読めるようになること。
遠回りに見えて、実はこれがリスニング力への近道なんです。

……これで、「寝ながら聞き流し」がどれだけ効くか、もう想像つきますよね?(笑)
英語って、聞き流してるうちは——流れてくだけなんです。
中級者は「音読不要」でOK!黙読+精聴で効率アップ!
英語学習といえば、「音読が命!」という声、よく聞きますよね。
もちろん、初級者にとって音読はとても有効です。
口を動かしながら英文の構造やリズムを体にしみ込ませるのは、大事なステップ。
でも、中級以上のレベルに来たら話は別。
構文がある程度“見える”ようになってきたあなたには、
「黙読×精聴」こそ、最もコスパの良いリスニングトレーニングになります。
スクリプトをしっかり精読して、構造と意味を理解したあとに、
何度も音声を「聞くだけ」。それだけで、驚くほど英語が“聞こえてくる”ようになります。
「黙読で意味がとれる英文」こそ、
シャドーイングやリスニングの世界で“再生可能”な材料になるんです。
黙読が生きるのは、しっかりとした単語力の土台があってこそ。こちらの記事もどうぞ。
→英単語は「書かないで覚える」はアリ?|TOEIC900・英検1級を超えた記憶術の真実
トビー式:TOEIC公式問題集で“精聴”を極める5ステップ
「精聴が大事なのはわかった。でも、具体的に何をすればいいの?」
──そんなあなたのために、トビーが実践していた“公式問題集フル活用ルーティン”を公開します!
STEP①:まず通しで解く(時間配分含めて本番想定)
初は、本番と同じ条件でリスニングを通しで解きます。
大事なのは、
「正解したかどうか」よりも、
「どの場面で理解が止まったか」を記録しておくこと。
時間配分や集中力の持続も含めて、
本番を“リハーサル”ではなく“実験場”にする感覚が大事です。
聞き取れなかった箇所や曖昧だった設問には、チェックマークを。
このあと、そこが「精聴ポイント」になります。
STEP②:間違えた理由を徹底分析(内容・設問処理・音の誤認)
解き終わったら、すぐに「なぜ間違えたのか?」を徹底的に分析します。
ここでのポイントは、“正誤”ではなく“原因”を掘り下げること。
間違いのパターンは、だいたいこの3つに分かれます:
・内容が聞き取れなかった(単語・音声の認識ミス)
・構文が追えず、意味が取れなかった(構造理解ミス)
・設問・選択肢の意図を取り違えた(処理の迷子)
ここで「あー聞き逃しただけか」と済ませてしまうと、同じミスを量産します(笑)
“何がわからなかったか”を言語化することこそ、精聴の準備運動なんです。
STEP③:スクリプトを精読(構文・単語・文脈の完全理解)
分析が終わったら、スクリプトを精読します。
ここでは「読むスピード」よりも「構造と意味の精度」が最優先。
・SVOCの構造を意識して読む
・難語・多義語は必ず確認
・接続詞や関係詞の流れも丁寧に追う
とにかく、「なんとなく聞き逃した英文」を、“100%意味がとれる文章”に変換します。
この段階で初めて、次の“聞く工程”が機能するんです。
STEP④:スクリプトを目で追いながら音声を聞く
🗣️ → モゴモゴシャドーイング(口の中でつぶやく)が超効果的!
スクリプトを見ながら、音声を繰り返し再生します。
このとき、トビーが効果を実感したのが——
口の中で“もごもご”つぶやきながら追いかけるシャドーイング(通称:モゴシャド)。
口をしっかり動かす必要はありません。
ただ「音と意味を一致させながら再現する」ことが目的。
これは、脳内で“聞く→理解する→再現する”の処理回路を鍛える最短ルートでした。
STEP⑤:スクリプトなしで繰り返し聞き、記憶を定着
🎧 → 通勤中・皿洗い中に流し聞きで「音×意味」を脳に刷り込む!
最後は、スクリプトなしで“聞き流す”フェーズへ。
ただし、ここでの「聞き流し」は精読済みの英文限定です。
通勤中・ランチ中・皿洗い中など、生活のスキマ時間で
すでに意味のわかる英文を“繰り返し脳に流す”ことで、
英文の処理が“自動化”されていきます。
この反復こそが、
精聴力=意味が浮かぶ耳をつくる最大のカギになります。
頑張ってはいるんだけど長続きしない方…『willパワー』が不足していませんか?この記事で詳しく書いてます。
→英語は“willの力”で決まる|TOEIC900点&英検1級を超えたトビーの覚悟と戦略
公式問題集に飽きたあなたへ|精聴トレーニングを続ける“良質音源”
「公式問題集、さすがに飽きてきたかも…」
「もう内容、暗記しそうなんですけど(笑)」
——そんな声、トビーにもよく届きます。
実は、精聴は「素材の使い分け」もカギなんです。
教材に“新鮮さ”がなくなると、集中力も定着率もガクッと下がる。
でも、ここでやめるのはもったいない!
そこでトビーが本気で選んだ、
「精聴力を維持・強化できる英語音源」2つをご紹介します👇
TED-Ed|構文理解とリスニングを一石二鳥で鍛える!
トビー大好きテッド・エデュ。
英検はもちろん、TOEIC学習者にとっても神教材なんです。
なぜなら——
・1本5分前後で、スキマ時間でも聞ける
・スクリプト・字幕付きで精読可能
・内容が知的で面白いから、飽きずに続けられる
・文構造がしっかりしていて、SVOCの練習にも◎
英語が“音”としてだけでなく、
意味ある「メッセージ」として聞こえてくる瞬間を体験できるのがTED-Edの魅力。
YouTubeでも無料で見られるので、
公式問題集にマンネリを感じたら、こっちもおすすめです!
NHK International|クリアな音声×実用英語で“安心して聞ける”良教材
「TED-Edはちょっと難しいかも…」
そんな方にピッタリなのが、NHK World / NHK International。
トビーも精聴ルーティンの一部に取り入れていた、実用性高めの英語音源です。
おすすめポイントはこちら👇
・発音がクリアで聞き取りやすい
・日本やアジアのニュースが多く、内容が頭に入りやすい
・内容が硬すぎず、日常英語としても役立つ
・スクリプト付きニュース動画もあり、精読+精聴に最適
TOEICの世界観(オフィス・ニュース・会話)に近いので、
実戦リスニングの“準公式戦”として使えます!
朝のニュースチェックがてら、1日5分からでもOK。
精聴を生活の一部に組み込むのに、ちょうどいい存在です。
精聴ルーティンを習慣化|1日5分×3回で“意味の耳”をキープ!
教材があっても、続けられなければ意味がない——
そこでトビーが最後に伝えたいのが、
「精聴をルーティン化するコツ」です。
おすすめは、1日5分×3回のシンプル構成👇
・朝:前日に聞いたスクリプトを“目で追いながら”再生
・昼:移動中に“音だけ”を流して記憶を再定着
・夜:短めのTED-EdやNHKで1本、精聴+精読を追加
NHK Internationalは1動画3分以下、TED-Edも約5分。
毎日繰り返し流せる“軽さ”が、継続の最大の味方なんです。
「TEDに飽きたら、今日は公式問題集のPart3に戻ろう」
そのくらいの“ゆる戦略”が、いちばん続くんですよね(笑)
TED-Edの良さについてはこちらで詳しく説明してますよ。
→TED-Edが英検1級対策に最強だった理由|5分動画×スクリプトで“読む×聞く”を同時強化!
まとめ|その“聞こえた気”を、“意味がわかる”に変えるために

さあ、今回のタイトル回収、行きますね。
『TOEICリスニングが聞こえない理由、あります|音が消える人の脳内で起きていること』
この記事ではーー
・トビーが実体験から気づいた「聞こえない6つの理由」をもとに、
・TOEICリスニングで内容が理解できない“本当の原因”を分析してきました。
・そしてその解決策としてたどり着いたのが、
『精読 × リスニング = 精聴』 というアプローチ。
さらに実践編として、
・公式問題集を使った「精聴5ステップ」や
・TED-Ed・NHKを活用した「日常ルーティン」もご紹介しました。
このブログでは一貫して、「精読の力がすべての土台」だと伝えてきました。
今回はそこに、「精聴」というキーワードも加わります。
精読 × 精聴で、TOEIC900・英検1級の壁を最短で超えていきましょう!
大丈夫。
失敗はトビーが20年かけて積んできましたから(笑)
このブログを書いた人:トビー
20年迷走して、ようやく“精読の壁”を超えた人です(笑)
トビーって何者?って思った方は、こちらをどうぞ(笑)
→このブログについて|20年迷走して気づいた“精読”の力とTOEIC900の壁
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