850点で止まる人へ|「単語も文法もOK」なのに読めない理由、あります

TOEICの勉強でスコアが伸び悩み、ストレスを感じている女性

単語はやった。文法も完璧。でもTOEIC900点目前で永遠の停滞…。
その理由、分かってないとトビーと同じ黒歴史を歩むかも(笑)


英語は、まず基礎が大事。
だから単語と文法をゴリゴリ回す。

でも、なぜかTOEICスコアは850点でストップ。
Part7が“読めるのに解けない”、目は動くのに意味が入ってこない……。

——そんな不可解な読解地獄にハマったこと、ありませんか?

こんにちは、TOEIC915点・英検1級・英語迷走歴20年のトビーです。

今回は、トビー自身が「単語と文法を極めたのに読めなかった理由」と、
そこから見つけた“第3の力=精読”について、失敗談込みで語ります。

このブログでわかること

・TOEIC850点付近でスコアが止まる人に共通する「ある落とし穴」
・文法や単語だけでは読解できない理由と構造的な限界
・英語学習には“階層構造”がある? 精読を中心にしたピラミッド理論
・トビーが使った教材レビュー(単語帳/文法書/精読テキスト)
・「Part7で意味が入らない人」が今日からできる読み直し対策

トビーの黒歴史|単語と文法だけで900点いけると思ってた話

単語と文法さえ仕上げれば、TOEIC900なんて射程圏内——

かつてのトビーは、そう信じて疑いませんでした。

語彙はDUO、金フレ、出る順パス単。どれもボロボロになるまで回した。
文法も『一億人の英文法』『Evergreen』『キク英文法』などで完璧主義モード。
Part5は無双、Part6もある程度見える。
でも——なぜかスコアは850付近でピタリと止まった(驚)

そして始まった、長〜い停滞期。

特にリーディングPart7では、
「読んでるのに意味が入ってこない」
「設問に戻ると、本文のどこに何が書いてあったか全然わからない」
「読解中なのに、なぜか“読後感”がゼロ」
そんな“読解の怪奇現象”が頻発。

タイムオーバーは当たり前。
リーディング最後の15問が“手つかずで残る”のが通常運転でした(笑)

でもその頃のトビーは、まだ知らなかったんです。
英語学習には、単語や文法では越えられない“壁”があることを。

そしてそれこそが、“読めない理由”の正体でもあったのです——

気づき|英語には“成長ピラミッド”があった!

「文法を完璧にすれば、英文はスラスラ読めるもの」
そう思ってたあの頃の自分に喝を入れたい(笑)

挫折したからこそたどり着いた「成長のピラミッド」。
次から図と一緒にじっくり見ていきましょう。

成長のピラミッド構造とは?

実は英語力の成長って、ピラミッド構造になってるんです。

もうこのブログではお馴染みの「成長のピラミッド」、ですよね。
👉TOEIC900・英検1級で伸び悩むあなたへ|“精読の壁”を超える英語学習ピラミッド

【成長のピラミッド構造】
第1層|単語力:語彙がなければ、何も始まらない
第2層|文法力:文のルールを理解する土台
第3層|精読力(構文理解):構造で読めるかが分岐点
第4層|多読力:精読をベースに、読解をスピードアップ
第5層|実践力(試験・会話・発信):知識を運用する段階

トビーは、まさにこの第3層=精読フェーズを“ごっそり”すっ飛ばしてました(涙)

「単語も文法もやったんだから、読めるはず」
そんなふうに思って、何度もTOEIC公式問題集に突撃しては返り討ち(笑)

900点を目指すには、どうしてもこの「精読/構文読解」の壁を越えないといけないんです。

文法信者になったトビーの背景

なぜハードコア文法信者になったのか?
その背景には、トビー自身の文法コンプレックスがありました。

高校のとき、英語は大の苦手。
構文? 関係詞? 出てきただけで脳がフリーズ。

英語の授業は置いてけぼり、
大学も推薦で英語を避け、独学の道へ。

その反動で社会人になってからは、ガチ文法オタクへ転生(笑)
『ひとつひとつわかりやすく』『Forest』『キク英文法』…
……とにかく「文法を制すれば読める」と信じて、猛勉強。

でも、現実はこうでした。
いくら文法ができても、「読解力」は上がらない

いくらルールを覚えても、英文の“構造”を掴む力がなければ——
英文はただの暗号。意味は頭に入ってこない。

意味が入ってこない理由は、そこにあったんです。

<strong>グラミー</strong>
グラミー

トビーのように闇雲な文法偏重の勉強法は要注意です。「読解力」は上がらず、貴重な時間をロスすることになりますよ。

単語だけじゃ意味がわからない!|精読なしの限界

「この英文、簡単な単語しか使ってないのに、なんで意味が取れないの…?」

そう感じたこと、ありませんか?
理由は、単語は“知ってる”のに、文の構造が見えていないから。

文法オタクも危険だけど、単語オタクも要注意。その理由をこの章で見てゆきましょう。

簡単な単語でも「読めない」例文、あります

たとえば、こんな英文:

Students who fail the exam which is given at the end of the term must repeat the course.

使われている単語はすべてTOEIC中級レベル。
でも、構造をつかめていないとこう読めます:

「学生? 落ちる? 試験…期末に出される…繰り返す? え…誰が何を?」

——意味、つながらないですよね(笑)

でも、構造が見えれば一発で意味がクリアになります:

S(主語):Students
M(修飾語):who fail the exam which is given at the end of the term
V(動詞):must repeat
O(目的語):the course
=「学期末に実施される試験に落ちた学生は、その授業を取り直さなければならない」

なんということはない文なのに、修飾語(who節+which節)が連続すると、
一気に“読めない英文”に変貌するんです。

これがまさに、構造読解なしの単語力の限界。

TOEIC900超えに使った単語帳レビュー

もちろん、語彙力が土台であることは変わりません。
トビーが実際に使った単語帳は以下の通り:

単語帳名特徴おすすめレベル
DUO3.0例文重視。語彙+文法+表現が同時に学べる。長期記憶に残りやすい中級(TOEIC600〜800)
金のフレーズTOEIC頻出語に特化。Part5〜7対策に最適。テスト対応力◎中〜上級(TOEIC700〜900)
出る順パス単(準1級)英検準1級に特化。抽象語や時事語彙が豊富で長文対策にも効果的中〜上級(TOEIC800〜 / 英検準1級)
速読英単語(必修・上級)長文読解を通じて語彙を習得。語彙と構文を同時強化中〜上級(TOEIC700〜 / 英検準1級〜)
TOEIC TEST 英単語 出るところだけ!覚える語義を最小限に絞った速習タイプ。例文はやや少なめ初〜中級(TOEIC500〜700)

どれも有用でしたが、いちばん大事だったのは「どう覚えるか」。

単語は「意味と文構造がリンクして初めて使える」

大量の単語を覚えるのは大変ーー
これは事実です。

だからトビーは、「書いて覚える派」を脱退し、
ハードコア「見て覚える派」(謎)になって、
0.5秒で意味がわかるレベルにしていました。

👉詳しくはこちらの記事で解説しています:
英単語は「書かないで覚える」はアリ?|TOEIC900・英検1級を超えた記憶術の真実

語彙力 × 文法力 × 精読力=真の読解力

これを知らずに単語だけを積み上げても、スコアはいつか止まります。
次は、同じ過ちを「文法」でやっちゃった話です(笑)

文法だけじゃ読めない!|「正しく読む力」が抜けていた

PART5(文法問題)は解ける。
関係詞や分詞構文も、一応説明できる。
——でも、英文を読んでも頭に残らない。

それ、実は“文法の知識”じゃなくて、文の構造を読んでないのが原因かもしれません。

「文法オタク」の落とし穴

かつてのトビーも、典型的な文法信者でした(笑)

・「この文の時制は現在完了進行形!」
・「ここはonでなくてatが正しい!」
・「名詞を副詞的に用いる場合、forを省略できる!」

……いや、そこじゃない(笑)

そんなふうに、細部の“ラベル付け”にこだわっていると、
文全体の構造=“意味の骨格”がまったく見えなくなります。

いくら文法用語を知っていても、
SVOCや修飾語(M)の組み立て方が見えなければ、読めていないのと同じ。

「構造を読めない人」の典型パターン

構造が見えないと、こんな“あるある現象”が起こります:

・接続詞のあとが「何と何をつないでいるか」が見えない
・関係代名詞が「どこにかかっているのか」分からない
・分詞構文が「主語とズレている」ことに気づかない
・名詞句が「主語か目的語か」判断できない

要するに、「単語は知ってるし、文法もわかるのに、意味が取れない」状態。
これは、知識ではなく読解処理能力(=構造読解)の問題です。

トビーが使った文法書レビュー

トビーもかつて、英文法を固めようと
次のような文法書を徹底的に使い倒してました:

文法書名特徴おすすめレベル
中学英文法をもう一度ひとつひとつわかりやすく。イラスト豊富で文法初学者向け。記憶の定着がしやすい初級(やり直し・中学英語)
一億人の英文法感覚で文法の本質をつかめる名著。語り口が軽快で理解しやすい初〜中級(TOEIC500〜700)
Evergreen用法・例文が豊富で受験英語の王道。SVOC・語法整理に最適中〜上級(TOEIC700〜900)
キク英文法受験に必要なエッセンシャルな文法が最短で身に付く。中級(TOEIC600〜800)
ロイヤル英文法辞書的に使える本格派文法書。例文・解説ともに超詳細上級(TOEIC850〜 / 英検準1級〜)
表現のための実践ロイヤル英文法文法知識をアウトプットに活かすための演習書。解説もロジカル上級(英作文対策にも◎)
英文法の核SVOCを中心とした“文構造の読み方”を鍛える実践書。精読との相性◎中〜上級(構文読解に強くなりたい人へ)
THE DUO(ザ・デュオ)DUOシリーズと連携。例文で構文・文法を効率よく復習できる中級(TOEIC600〜800)
ネイティブスピーカーの英文法日本人が苦手なニュアンス系・語感を重視した構成。感覚に強くなる中〜上級(TOEIC700〜英検準1級)
ネイティブスピーカーの英文法 絶対基礎力英語の語順感覚や基本動詞のコアイメージに強い。やり直し向き初〜中級(英文法が苦手な社会人に◎)

どれも良書。文法の理解には確かに役立ちました。
(そもそも多すぎだろってツッコミ、大歓迎です 笑)

……でも、「読解の力」をつけるのは、また別の話。
これだけやってもTOEIC900点は越えられなかったんです。

「SVOC+M」が見えると、世界が変わる

トビーが本当に“読めるようになった”と感じたのは、
文法を覚えたときではなく、精読の壁を越えて「SVOC+修飾語(M)」で文を分解できるようになったときでした。

たとえば、こんな英文:

On the internet and beyond Ukrainians celebrated, with one lauding the operation as “titanic”.
(BBCニュースより)

これ、実はシンプルな S+V の構造なんですが、
副詞句の先行や分詞構文(with句)の影響で、
「何が主語?」「誰が何した?」が見えづらくなり、精読の必要性を痛感させる好例なんです。

SVOC+Mで整理すると──

M(副詞句):On the internet and beyond
S(主語):Ukrainians
V(動詞):celebrated
M(補足の分詞構文):with one lauding the operation as “titanic”

構造が見えれば意味が一気にクリアに:

「ネット上、そしてそれを超えて、ウクライナの人々は祝福した。
ある人はその作戦を“タイタニック級だ”と称賛した。」

──ね?
構造がわかるだけで、“見える世界”がガラッと変わってくるんです。

「文法」は読むための素材。
それを“構造”として料理できて、はじめて意味になる。

次は、この“精読力”を育てるために、トビーがどんな教材を使ったのかをご紹介します!

TOEIC900の壁を突破する教材はこれ!|単語・文法・精読・多読の全戦略

ここまでの話をまとめると、TOEIC900を越えるには——

単語 → 文法 → 精読 → 多読 → 実践

という5層ピラミッドを、順番どおりに登るのが最短ルートということでした。

……でも、英語学習って「結局どの教材がベストなの?」問題、ありますよね?

というわけでこの章では、トビー自身が900点超えまでに実際に使った教材の中から、
「これは使ってよかった!」と心から言えるものだけを厳選して紹介します。

単語|まずは語彙という“燃料”がないと始まらない

英語という乗り物を動かすには、語彙=燃料が必須。
以下の単語帳は、それぞれ特徴が違うので、自分のレベルに合ったものから始めましょう。

単語帳名特徴対応レベル
DUO3.0例文重視。語彙+文法+表現が同時に学べる。記憶定着が高いTOEIC600〜800
出る順パス単(準1級)英検準1級に対応。抽象語や時事語彙が豊富で読解強化に最適TOEIC800〜/英検準1級
金のフレーズTOEIC頻出語に完全特化。Part5〜7攻略に◎TOEIC700〜900

👉 詳しくは:
英単語は走って覚える!?|トビー式“忘れない記憶”の五感暗記術とは?
英単語は「書かないで覚える」はアリ?

文法|“なんとなく読み”を防ぐ、構造理解の下地づくり

文法は読むための素材づくり。構文読解の土台になります。
…くれぐれも、ここで文法オタクにならないように(笑)

文法書名特徴対応レベル
中学英文法をもう一度ひとつひとつわかりやすく。中学内容の総復習に◎。社会人の再出発にぴったり中学レベル〜初級
Evergreen(旧Forest)受験文法の鉄板。文構造の整理に使える“文法辞書”TOEIC700〜900
<strong>グラミー</strong>
グラミー

文法に関しては、今後トビーが別記事でまとめてゆきますよ。

精読|SVOC+Mの“構造読み”がすべてを変える

ここが最大のブレイクスルーポイント。精読なくして読解なし!

精読教材特徴対応レベル
英文読解入門基本はここだ!ポレポレの前段階に最適。中学〜高校構文を論理で解説TOEIC600〜800
ポレポレ英文読解プロセス50関係詞・分詞構文・倒置など構造理解の教科書。トビーの精読原点TOEIC750〜英検1級

👉 関連記事:
“読めてるつもり”が英語を止めてた|20年迷走したトビーが見つけた精読の力
「その英文、ほんとに読めてる?|TOEIC Part7で“目が滑る”人が知らない読解の真実」

多読|精読を超えたその先で、“読む力”が完成する

多読は「速く正確に読む力」を自動化するステージ。
トビーが信頼したのは、やっぱりこれ:

教材特徴対応レベル
TOEIC公式問題集(1〜11)実戦レベルの英文と設問。多読と試験対策を両立できる最強本TOEIC700〜950
<strong>トビー</strong>
トビー

Part5の補強教材として、「炎の千本ノックシリーズ」があれば完璧。最新刊から3〜5冊はやっておきましょう。

👉 多読系関連記事はこちら:
TOEIC・英検に“多読”は必要か?|900点突破のカギは「精読→多読」の正しい順番だった!
英文多読、なに読めばいい?|精読マスター後に使える“英文ニュースサイト”活用術

<strong>グラミー</strong>
グラミー

英語力は「何をやるか」も大事だけど、「どの順番で積むか」がすべて。
教材は、あなたが今どの階層にいるかによって、選ぶべきものがまったく変わります。

まとめ|文法と単語で止まるあなたへ、“次の一歩”を

ピラミッドの頂点を目指して登る2人のシルエットと朝日

さあ、タイトル回収いってみましょう。今回は——

「850点で止まる人へ|「単語も文法もOK」なのに読めない理由、あります」
…ってタイトルで、黒歴史を踏まえて喋り散らかしてきました(笑)

トビーは:
・単語も文法もゴリゴリやったけど、
・TOEICは850点あたりで完全にストップ。
・さまよって「成長のピラミッド」に出会い、
・900点を超えるのには精読が必要と確信。
・トビーが実際に使った教材レビューと、
・階層を最短で抜けるためのオススメの書籍も紹介しました。

トビーもそうでしたが、900点目前で失速して、そのまま停滞(しかも何年も!)って人、意外と多いんです。

でも、そこでほんの少し。
「精読」のエッセンスを入れるだけで、英語力は再起動できます。

英語で伸び悩んだ時は、「成長のピラミッド」を思い出してくださいね。
抜けているスキルを補強して、最短ルートでピラミッドの頂点に辿り着きましょう!


このブログを書いた人:トビー
  20年迷走して、ようやく“精読の壁”を超えた人です(笑)

トビー

・TOEIC900・英検1級のトリリンガル(日・英・中)。
・英語学習20年の迷走を経て、「精読の壁」を突破しました。
・今は、英語に悩む方へ、自分の経験から気づきを届けています。

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