寝ながらリスニング教材——
朝起きて覚えていたのは、悪夢だけでした(笑)
トビー:ねえ、今の英語聞き取れた?
トビー奥さん:うん、わりと。
トビー:なんて言ってた?
トビー奥さん:なんか、オレンジがどうのこうのって言ってた。
トビー:……
——それって、聞き取れたとは言えず、
知っている単語が、たまたま耳に残っただけ。
(ん? なにゆえそれでも、本人はドヤ顔??)
これ、英語学習者なら誰でも経験する“リスニングあるある”です。
(※トビー調べ)
なんとなく、言っていることはわかる。
でも、「通訳して」と言われたら、それはできない。
日常会話レベルなら、それでもなんとかなるかもしれません。
でも、ビジネスでは——これは絶対にアウト。
“知ったかぶりリスニング”は、あとで手痛いしっぺ返しがきます。
言った、言わない問題。
認識のズレ。
地味に信用を削られるやつです。
そこで、トビーは考えました(0.5秒)。
この「聞けていそうで、実は聞き取れていない現象」は、どこからくるのか?
そして、どうすれば本物のリスニング力に変えられるのか?
今回の記事では、全国100万人の英語学習者を悩ませるこの問題に、
トビーの黒歴史を全開にして切り込んでいきます。
キーワードはひとつ。
「読めない英語は、聞き取れない」
リスニングは、耳の問題ではありません。
読解力の問題です。
ここを理解できた瞬間、
あなたのリスニング学習は、根本から変わります。
・TOEICリスニングが伸びない本当の理由
・英語が聞き取れない原因の正体
・「読めない英語は聞き取れない」という事実
・精聴(リスニング+構文読解)の具体的なやり方
なぜ“聞けた気”が起きるのか?|リスニングの正体
「なんか、オレンジがどうのこうのって言ってた。」
——あの現象です(笑)
これ、実は偶然ではありません。
人間の脳の“仕組み”そのものが、こういう錯覚を生み出します。
人は“音”ではなく“意味予測”で聞いている
私たちは、聞こえた音をそのまま100%処理しているわけではありません。
脳は常に「予測」しながら情報を処理しています。
これを心理言語学では、トップダウン処理と呼びます。
どういうことか。
たとえば英語の音声の中で、
自分が知っている単語が出てきたとします。
orange
business
meeting
すると脳は——
「よし、今の話は“フルーツ”か“会議”の話だな」と、
勝手にストーリーを補完し始めます。
実際には文全体を理解していなくても、
知っている単語を“手がかり”にして、意味を推測してしまう。
だから、
✔ なんとなくわかった気がする
✔ でも通訳はできない
✔ 内容を正確に説明できない
という状態が生まれます。
これが、トビーの言う「知ったかぶりリスニング」です。
(うーん、耳が痛い……)
ちなみに、この“意味予測”があるからこそ、
・TOEIC、英検のリスニング設問先読み や、
・トピックの背景知識を持っていること
が、非常に有効な手段になり得るんですよね。
「読めない英語は聞き取れない」はなぜ真実なのか
ここで、トビーの核心フレーズ。
「読めない英語は、聞き取れない。」
これは決して精神論ではありません。
リスニングとは、いわば「音声付きの瞬間読解」。
音が耳に入った瞬間、
1. 単語を認識する
2. 文の構造を組み立てる
3. 意味を再構築する
この3ステップが、数秒以内に起きています。
ここで問題。もし、
・その単語を知らない
・その構文を読めない
・SVOCMが頭に描けない
としたらどうなるか?
答えはシンプル。
音で聞いても、処理できない。
極端に言うと、未知の単語や構文は、聞き取れないと思った方がいい。
つまり、リスニングが伸びない原因は、耳の問題ではありません。
読解処理能力の問題です。だからこそ次章で話す、
「リーディング力に比例するリスニング力」
という話につながっていきます。

精読で既知の構文や単語をコツコツと増やしてゆくと、リスニング力UPにつながることになります。
あわせて読みたい関連記事:
TOEICリスニング、なんで聞こえないの?|“置いてけぼり地獄”を救った先読み戦略とは
リーディング力に比例する、リスニング力
リスニングが伸びない人ほど、こう言います。
「自分は耳が弱いんですよね。」
トビーも、昔はそう思っていました。
でも今は、はっきり言えます。
リスニング力は、リーディング力に比例します。
これは感覚論ではありません。
TOEIC講師も言う“比例関係”の話
TOEIC指導の第一人者として知られる中村澄子先生も、
「リスニングはリーディング力に比例する」と言われています。
なぜか? 理由はシンプルです。
リスニングとは、“音声付きの読解”だから。
英文を見て理解できないものは、音で聞いても理解できません。
中村先生曰く、TOEIC高得点を狙う際、リーディングで伸びやなむ人。そう言う方は、往々にしてリーディング力が不足しているそうです。
だから、あるところで点数が頭打ちになる。
反対に、最初リスニングが弱くても、リーディング力がある人。そういう方は、その後のリスニングの伸びが早いのだそうです。
これが示しているもの。やはり冒頭の、
「読めない英語は、聞き取れない。」
とうことに行き着きます。
伸びる人と伸びない人の決定的な差
ここで、2タイプを比べてみましょう。
❌ 伸びない人
・とにかく聞き流す
・スクリプトのチェックは面倒でやらない
・「耳を慣らせば何とかなる」と思っている
・リーディングは後回し
結果——
いつまで経っても「なんとなく理解」。
✅ 伸びる人
・聞き取れない箇所を認識する
・構文を確認する
・読めない原因を潰す
・精読とセットで学習する
結果——
音が意味のかたまりとして処理できるようになる。
ここまでくると、わかりますよね。
単に寝ながら英語のリスニング教材を聴いても……。
その効果は、押して知るべし、ですよね。
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TOEIC900・英検1級で伸び悩むあなたへ|“精読の壁”を超える英語学習ピラミッド
トビーの黒歴史|“知ったかぶりリスニング”で痛い目を見た話
でも、大丈夫!
トビーがみなさんに代わって、ウン十年(?)も前から“知ったかぶりリスニング”で手痛い目に遭ってますから(笑)
英語でも中国語でも、「中級レベル」が正直、一番キツイ。
単語はそこそこ聞こえる。
話の流れも、なんとなく追える。
でも——
細部が甘い。
ここが一番危険なんです。
ビジネスあるある|「言った、言わない問題」
海外メーカーとの打ち合わせ。
相手は早口。
専門用語も飛び交う。
でも、ところどころ単語は聞こえる。
(よし、だいたいわかったな)
そう思って会議を終えました。
ところが数日後。
「そんな話はしていない」
——え?
どうやらトビー、会話の骨子が理解できていませんでした。
単語は拾えていた。
でも、文全体の構造を理解していなかった。
結果、認識ズレ発生。
これが、知ったかぶりリスニングの末路です。
怖いのは、「聞こえていた」こと。
だからこそ、自分でも気づきにくい。
「たぶん合ってる」は一番危ない
ビジネスの世界では、「たぶん合ってる」の認識が一番危ない。
むしろ、よほどの達人でない限り、100%正確に聞き取るのは不可能、と思っていた方が健全です。
失敗から得た教訓:
① 「確認」を恐れない
→「すみません、ちょっとわかりませんでした」言う勇気
② 自分の理解を言語化する
→「つまり、こういう理解で正しいですか?」と必ず返す
③ ミーティング後は必ず議事録を送る
→ 自分の理解を文章で固定する
議事録は、防御であり、
最強のリスニング訓練でもあります。
なぜなら——
書けない内容は、理解できていないから。
ここで、あることに気づきませんか?
これって、トビーのリスニングの鉄則、
「読めない英語は、聞き取れない。」
を、ほぼ逆から証明しているんです。
聞き取れていないものは、文章にできない。
文章にできないということは、構造がつかめていない。
つまり、トビーの経験からも言えるのは——
リスニングの土台にあるのは、やはり
読解力。
どこまで行っても、ここに戻ってくるんです。
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ビジネスで使える英語はどのレベル?|迷走歴25年のトビーがたどり着いた現実解
本物のリスニング力を鍛える「精聴」とは?
ここまで読んでくださった方なら、もうおわかりですね。
リスニングは、耳の問題ではありません。
処理の問題。
だからこそ必要なのが、トビー式「精聴」です。
精聴の定義|リスニング版・精読
リーディングに「精読」があるように、
リスニングにも“精聴”があります。
ここでの精聴の定義は、こうです。
音声のスクリプトを確認し、構文レベルまで処理し、
きちんと“読める状態”にすること。
ポイントは3つ。
① 聞きっぱなしにしない
② 曖昧なまま次に進まない
③ 音を「意味の構造」に変換する
つまり、
聞く → 読む → もう一度聞く
この循環を作ること。
これが、聞き流し学習との決定的な違いです。
ステップ① まずは“素”で聞く
最初は何も見ずに通しで聞きます。
ここで大事なのは、
「完璧に理解しよう」としないこと。
✔ どこが聞き取れなかったか
✔ どこが曖昧だったか
これを意識するだけでOK。
“できない箇所を発見する作業”です。
ステップ② スクリプト確認+構文読解
本当はここでディクテーションをすれば一番確実。
でも、それだと膨大な時間がかかってしまう。
なので、ここはリスニング教材に付属しているスクリプトを利用しましょう。
TOEICの公式問題集や、英検過去問などがGOODです。
YouTubeであれば、文字起こしを利用する。
そして——ここからが本番。
スクリプトを確認し、
・知らない単語
・構文をチェック
・SVOCMに素因数分解
を徹底的に処理します。
ここで精読をやる。
つまり、リスニングの問題を、読解で潰す。
ここをやる人が、本当に少ない。
だから差がつきます。
ステップ③ 音声変化を潰す
構文が理解できても、
まだ聞き取れない箇所があります。
それは、
・リンキング
・弱形(of, to, for など)
・強勢
・脱落音
などの音声変化。
特に、ナレーターではない、ネイティブスピーカーのインタビューなんかは、リンキングや強弱が強くて、どうしても聞き取れない箇所が多い。
これは「聞こえなかった」ではなく、「変化していた」だけ。
ここを意識して再度聞きます。
あの、聞き取りにくい、TOEICのイギリス人女性ナレーター対策にも有効です(笑)
ステップ④ 何も見ずに再挑戦
最後に、スクリプトを閉じてもう一度聞きます。
目標は、文の構造が頭に浮かぶ状態。
音が流れた瞬間、
「あ、今のは関係詞節」
「ここが主節」
と処理できるようになる。
ここまでくれば、リスニングは一段階上がります。
つまり、清聴をまとめるとこんな感じ:
①聞く
↓
②読む
↓
③構文確認
↓
④音声再確認
↓
⑤再挑戦
これを積み重ねると、ある日突然、
「あれ? 前より聞けてる」
がやってきますよ。
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TOEICリスニングが聞こえない6つの理由|スコアが伸びない本当の原因と対策
まとめ|リスニング力向上のカギは、読解力を向上させること

さあ、今回の記事:
「TOEICリスニングが伸びない本当の理由|“読めない英語は聞き取れない”精聴メソッド」
いかがでしたでしょうか?
リスニング力がリーディング力に直結している。
この事実、案外気づいていない方が多いのではないでしょうか?
これ、トビーイングリッシュ!のテーマでもあるのですが——
ノンネイティブが英語の高みを目指すなら、リーディング力強化は必須
ってことなんです。
リーディング嫌〜い。
何ソレ〜。
って、現実逃避しちゃってる方。
それだと、トビーのように20年も回り道しちゃいますよ(笑)
でも大丈夫。
リーディング力強化のヒントは、このブログにたくさん落ちています。
今日から一歩ずつ。
読める英語を増やせば、聞こえる英語も増えていきます。
焦らず、淡々と。読解力をつけてゆきましょう。
このブログを書いた人:トビー
20年迷走して、ようやく“精読の壁”を超えた人です(笑)
トビーって何者?って思った方は、こちらをどうぞ(笑)
→このブログについて|20年迷走して気づいた“精読”の力とTOEIC900の壁
こちらでも怪しくつぶやいてます:
トビーイングリッシュ!オフィシャルXアカウント
https://x.com/tobey_english


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