TOEIC・英検に“多読”は必要か?|900点突破のカギは「精読→多読」の正しい順番だった!

多読に関連するイメージ

「読んでるのに、読めてない気がする」
そんな違和感、あなたも感じたことありませんか?


「多読は必須」って、本当にそう?

とにかく多読しろ!」「英語力は量で伸びる!

──そんな声、SNSや学習サイトでよく見かけませんか?

TOEIC900点や英検1級を目指すなら、とにかく英文を読みまくれ。
そう思い込んで、トビーも洋書やニュース、Web記事に手を出しまくりました。

……でも、スコアは伸びず、記憶にも残らず(笑)

あの時間、返してほしい…

そんな気持ちになったこと、あなたにもありませんか?
でも今なら、はっきり言えます。

多読は“順番”を間違えると時間泥棒になる。

このブログでは、TOEIC・英検で遠回りしないための
「正しい読み方の順番」──つまり 精読 → 多読 の流れを、
20年迷走したトビーの実体験をベースにお届けします。

このブログでお届けするのは、こんな話です:
・TOEIC・英検における「多読 vs 精読」の正しい関係性
・スコアが伸びない多読の“落とし穴”と失敗パターン
・「精読→多読」の順番が効果を生む理由と実例
・試験に効く“正しい多読法”と素材の選び方

結論|多読は必要か?

多読だけでは合格できない

まず、はっきり言いましょう。

TOEIC900点も、英検1級も──多読なしで合格できます。

実際トビーは、TOEICは初受験で900点超え、英検1級も一発合格しましたが、
多読に本格的に取り組んだのは合格した“あとのことでした。

それでも合格できた理由は、たったひとつ。

「読み方の質」=精読力が備わっていたからです。

多くの人が「英文をたくさん読んでるのにスコアが伸びない」と感じるのは、
実は──“読んでいるつもり”で読めていないから。

「量」より「読み方」が重要

ネットではよく見かけますよね。

「毎日とにかく多読しろ!」「多読で速度力が身に付く!」

……でも、正直に言ってしまいましょう。

それ、学習順序を無視した“雑すぎるアドバイス”です。

たとえば──
英文構造が見えていない状態で、CNNや小説を読みまくっても、
それは読んだ気”になっているだけで、理解は表面的。

しかも、読みっぱなしでは間違いにも気づけない。

トビーもかつて、雰囲気だけで大量の英文を読み進め、
全然頭に残ってない…」と絶望したことが何度もありました(笑)。

精読の土台があるからこそ、多読が生きる

もちろん、トビーは多読が無意味だとは思っていません。
むしろ、こう考えています。

多読は、「精読の壁」を越えたあとでこそ真価を発揮する。

構文が見えるようになった状態で英文ニュースや小説を読むと、
「あ、これあの文型だ」「この関係詞、ポレポレでやったやつだ!」と気づけるようになります。
その瞬間、ただの“文字の流れ”だった英文が、意味ある“情報”に変わる。

──それが、活きた多読です。

だからこそ、スコアアップを目指す英語学習では、

「精読 → 多読」こそが、最短ルート。

これが、20年迷走してようやくトビーが辿り着いた答えです。

多読キタ! じゃあ速読は?ってことになりますよね? 安心してください、こちらで語ってますから(笑)
→その「速読法」…騙されてない?TOEIC915点を生んだ“精読力”の正体

多読とは何か?|精読との違い

多読とは「辞書なしでとにかく読む」こと

多読とは、ざっくり言うとこういう学習法です:

「好きなジャンルの英文を、辞書を使わずにたくさん読むこと」。

TOEICや英検の試験勉強とは少し距離があり、目的は英文を読むこと自体への“慣れ”を作ることにあります。

語彙や構文をいちいち確認せず、「わかる範囲でどんどん読み進める」ことで、英語のリズムや文脈処理に対する反射神経を鍛えることができます。

精読とは「構造を見抜いて読む」こと

一方で、多読と“対になる”のが──精読(構文読解)です。

精読とは、英文を SVOC+修飾語(M) に分解し、
構造と意味をロジカルに読み解く力を養う練習のこと。

文法・語法・構造理解のすべてが詰まった、読解の“土台作り”です。
(←ここ、トビー的には超重要ポイント!)

たとえるなら──

・多読:ビュッフェ形式で料理をとにかく味わう
・精読:料理教室で1つひとつのレシピを丁寧に学ぶ

いきなりビュッフェだけ食べ続けても、料理の腕は上がりませんよね?(笑)

英語も同じ。

読み方=“調理法”がわかっていない状態で読み続けても、
「なんとなく読んだ気になってるだけ」で、力はつかないんです。

順番を間違えると、時間をムダにする

ここが、英語学習における最大の落とし穴です。

「精読なんて面倒だし、英語は読んでりゃ慣れるでしょ?」

──そう思っていた頃のトビーは、
BBCやCNNの記事を1日何本もひたすら読みまくっていました。

でも…何も頭に残らない。

なぜか?
文の構造が、まったく見えていなかったから。

英語には、じつはとても怖い罠があります。

読めてる気がしてるのに、読めていない

この“上滑り読解”こそ、努力を空回りさせる最大の敵。

構造を見抜く力(=精読力)がないまま多読を続けても、
英文はただの“音と雰囲気”で流れていくだけ。

意味がつかめず、記憶にも残らず、スコアにもつながらない──

まさに、「時間の消失トラップ」です。

精読?ナニソレ?と感じた方、こちらで詳しく解説していますよ:
20年迷ったトビーが気づいた、“精読”だけが持つ英語のブレイクスルー力

多読のメリット|「読む力」に自信がつく瞬間

英文への“心理的な壁”がなくなる

多読をして、最初に実感できるのがこの変化です。

「英語を読むのが怖くなくなる」こと。

かつてのトビーも、CNNやBBCのニュース記事を開くたびに、

「むずかしそう…」「1語もわからなかったらどうしよう…」

そんな不安で毎回ビクビクしていました。

でも、毎日ほんの少しずつでも英文に触れ続けていると──

英文に対する“心理的ハードル”が、確実に下がっていく。

知らない単語があっても、
「まぁ…なんとかなるでしょ」と思えるようになってくるんです。

この「構えずに読める感覚」こそ、
多読がくれる最初の“読解メンタル強化”効果です。

<strong>グラミー</strong>
グラミー

知らない単語が文章内にたくさんあるのも困りもの。理解なき多読は無意味ですよ。理想的には知らない単語は10%以下。「やや簡単」な文章を読むのが効果的です。

リーディングスピードが上がる

多読を続けると、読むスピードが徐々に上がってきます。これは「見慣れた表現が増える」ことに加え、「情報の処理パターンに慣れる」ためです。

英語って、ある程度のレベルを超えると、構文や語彙にパターンがあるんですよね。
たとえば、

・as a result of〜
・it is likely that〜
・the fact that〜

こうした構文が“見た瞬間に理解できる”ようになると、読むスピードは自然に上がっていきます。

トビーも、精読で型を身につけた後に多読をしたら、「あ、これ知ってる!」という感覚がどんどん増えて、読むことが楽しくなりました。

ジャンルに強くなる=英検にも効果アリ

多読の魅力のひとつは、
「自分の興味あるジャンル」を選べる自由さにあります。

特に、英検1級を目指すなら要注意。

出題されるのは、「科学」「環境」「文化」「歴史」など──
まさに“何でもアリ”の総合ジャンル型

トビーも当時、
Kyodo+47 や NHK International の記事を通じて、

・日本社会系
・医療制度・福祉系
・教育改革や少子高齢化などの政策系

といった“英検頻出トピック”に慣れていきました。

知っているテーマなら、背景知識で補えるぶん、英語の理解スピードも一気に上がる。

そして何より、
このジャンル慣れが、そのまま英検の読解セクションや2次面接試験対策になるんです。

多読を支える単語力。トビーはこうやって克服しました!
単語帳が続かない方必見!|英検1級を支えた“記憶の仕組み化”全公開!

多読のデメリット|「読んだ気」になる危うさ

「雰囲気で読む」が習慣化する

多読には、「読む量をこなせる」ぶん、“読めた気になる”という大きな落とし穴があります。

意味があいまいでも、とりあえず読み進められる。

──その「なんとなく読解」に慣れてしまうと、
精度の低い読み方が“クセ”として定着してしまうんです。

実際トビーも、ニュース記事や洋書を多読していた時期には、

「この単語、たぶんこういう意味でしょ」
フィーリングで読み流す

という危険な癖が、いつのまにか身についていました。

そしてこれ、試験では命取り。

選択肢の微妙なニュアンスを読み落としたり、
構文の読み間違いで内容を正確に把握できなかったり──

“なんとなく読んでた代償”が、スコアにしっかり反映されてしまうんです。

<strong>グラミー</strong>
グラミー

文脈からわからない単語の意味を推測するのは、高い読解力があることが前提。正しい単語の意味は、遠回りでもしっかり単語帳で覚えましょう。

「読んだ量=理解力」ではない

1日1記事読めば力がつく」「年間100万語読破を目指せ」──そんな多読推しのメッセージ、よく見かけますよね?

でも、それでスコアが伸びる保証はありません。

実際には、

・文法ミスに気づけない
・内容を正しく把握できていない
・誤読を繰り返しても気づかない

…という状態でも、読み続けることができてしまうのが「多読」のこわいところなんです。

“量”ではなく“質”が足りているか?をチェックしない限り、誤解したままの読解力が定着してしまいます。

TOEICや英検に直結しない“空振り努力”

さらに深刻なのは、多読で読んでいる英文の多くが──

TOEICや英検の出題形式・語彙レベルとズレているという事実です。
たとえば:

・TOEIC Part7 は、ビジネスメール・社内掲示・スケジュール案内などの実用文。
・英検(特に1級) は、論説調の社会問題や学術寄りの長文。

どちらも、精読力+設問処理の精度が問われる“試験特化型の読解力”が必要なんです。

つまり、ただ「英文をざっくり読む力」とはまったく別物。

トビーもかつて、

「毎日英語読んでるのに、スコア全然上がらない…」

でも、読んでいたのはBBCの文化記事や、アメリカの戦争研究所のコラム。
文体も語彙も、試験とは完全に別世界だったんです(遠い目)。

──つまり。

精読できないうちに多読に走ると、「努力がスコアに直結しない」という悲劇が起こる。

これ、多読最大のデメリットです。

多読のデメリット、お分かりいただいたところで、他にもコレダメ系やってます(笑)こちらからどうぞ:
英語学習で絶対やってはいけない勉強法5選|20年迷走した私の反省録

正しい多読法と条件|「多読が効く人・効かない人」

多読が「効く人」と「効かない人」の違い

まずはっきりお伝えします。

多読は、誰にでも効く“魔法の学習法”ではありません。

実は、効く人と効かない人には、明確な違いがあります。

多読が「効く人」の特徴
・基本文法がしっかり頭に入っている
・構文の見抜き方(SVOC+修飾語)がある程度理解している
・難しい文を精読できる「基礎体力」がある

こうした土台がある人が多読を始めると──

「あ、これはあの構文だ」
「このフレーズ、前にも出てきた!」

と、既存の知識とリンクしながら英文を読み進められるようになります。

逆に、これらのスキルが曖昧なまま多読に突入すると──

多読が「効かない人」の状態
・なんとなく読み飛ばして終わり。
・意味も記憶も、ほとんど残らない。

その結果、時間をかけても理解も定着もしない“空回り読解”に陥ってしまうのです。

おすすめは「試験ジャンル特化型の多読」

では、どんな多読なら“スコアに直結する”のか?
トビーの答えはシンプルです。

試験に近い素材で“ジャンル特化型の多読”をすること。

TOEICや英検には、それぞれ“よく出る型”や“頻出テーマ”があります。
だから、それに合わせた素材を選ぶことで、多読の効果が爆発的に高まるんです。

TOEIC対策
・公式問題集のPart7(ビジネス文書、メール、案内など)
・TOEIC対応の長文読解書(文体が近いもの)
・社内メールや掲示板のテンプレ英文(即効性あり)

英検対策
・過去問の長文パート(特に1級・準1級)
・読解演習用パッセージ集(社会・環境・教育など)
・BBC・NHK International・Kyodo+47などの記事(テーマの親和性◎)

ポイントは“試験と似た型”を選ぶこと
試験と関係ない小説や英文記事をいくら読んでも、スコアにはなかなか結びつきません。

ぶっちゃけ、トビーのおすすめはこうです:
TOEICなら、公式問題集
英検なら、過去問題集

試験のことは、試験に聞け。
これが一番の近道です。
リーディングもリスニングも、覚えるくらい繰り返して読みましょう。

そうすれば──
多読 × 速読 × 試験慣れ = 一石三鳥!(笑)

このことは、これからのパートで解説して行きますね。

「読解スキルの型」があるから多読が効く

ここが、トビーが一番伝えたいポイントです。

多読が“効く”のは、読解の“型”を持っている人だけ。

精読を通じて「構文の型」がしっかり身についていれば──

・「これは第4文型だな」
・「この関係詞は後ろの名詞を修飾してる」

といった構造が、パッと自然に見抜けるようになります。
そして、その“型”をベースにした多読を重ねることで、

読むスピードが上がり、理解の精度もどんどん高まっていく。
つまり、こういうことです:

・精読で「読む筋肉」を作り、
・多読で「読む持久力」を鍛える。

この順番が逆になると──

いくら量をこなしても、構造が見えないまま読み流すだけになり、
多読のメリットは、ほとんど消えてしまうんです

TOEICなの? 英検なの? どっちなのー?? って方、良い記事入ってます(笑)こちらからどうぞ:
TOEICと英検、取るならどっちがお得?|TOEIC915・英検1級ホルダーが語る真実

本当にやるべきは“試験教材”の多読

「身になる多読」は意外と地味だった

ここまでの話をまとめると──

“効く”多読とは、
洋書でも、オシャレな英字ニュースでもなく。

一番効果があるのは、超・地味な「試験教材の繰り返し読み」なんです。
たとえば:

・TOEICなら、公式問題集
・英検なら、過去問題集

ってことは、先ほど説明しました。
それを何度も何度も読み込みながら──

この構文、こういう意味だったのか
この選択肢、こうやって誘導してるのか

と、一文一文の精度を磨いていく作業こそが、スコアアップの王道。

トビーも、TOEIC公式問題集Vol.1〜Vol.10を
SVOC+修飾語(M)を意識しながら何周も精読しました。

分からない文は何度でも立ち止まり、構造ごと丸ごと覚えるレベルで反復。
気づけば──

英文を頭から読んで、そのまま英語で理解する
そんな感覚が、自然と育っていたんです。

多読とは「知ってる型を反復する練習」

「多読=新しい英文をどんどん読むこと」
──そう思っている人、多いですよね。

でも、トビーがたどり着いた結論は真逆です。

本当に力がつく多読とは、
“知ってる型”を何度も反復すること。

スポーツにたとえるなら、こんな感じ。

・フォームを習ってないのに素振り1000回 → ケガします(笑)
・正しいフォームを学んだあとに素振り1000回 → 技術が体に染み込む!

英語の読解も、これとまったく同じです。

「ポレポレ」や「基本はここだ!」で学んだ構文を、
TOEICや英検の公式問題集で何度も目にするうちに──

「あ、この構文、もう見慣れてる」
→ すると、読むスピードも精度も一気に上がる。

これが、トビーが考える本当の速読”につながるルートです。

逆に言えば──

理解できてない構文は、何度読んでも理解できないまま。

だからこそ、「知ってる構文」を正しい形で反復する多読が、最強なんです。

「新しい英文」より「知ってる英文」を繰り返せ

ここでひとつ、英語学習者にありがちな誤解があります。

「同じ教材ばかり読んでいても、意味がないのでは?」

──いいえ、むしろ逆です。
本当に意味があるのは、

内容を完全に理解した上での反復”こそ

新しい英文ばかりを追いかけていると、
脳は常に「初見処理」を強いられ、負荷が高すぎる状態になります。

それよりも、すでに精読済みの英文を何度も読み返すことで、

構文・語彙・背景知識が一体化して
「読む」が「わかる」に変わる瞬間がやってくるんです

実際、トビーがTOEICで900点を超えたあと、
英検1級に一発合格できた最大の理由も、まさにここにありました。

“精読した英文”を、徹底的に反復した。

これだけです。
派手な教材じゃなく、
理解できる英文を何度も何度も読み込む。

それが、トビーの読解力を変えた“地味だけど最強のルーティン”でした。

英語の勉強って、「学習の階層」があるのご存知でしたか? こちらの記事、行ってみましょう。
英語学習のピラミッド、登れてますか?|TOEIC900・英検1級に効く“階層突破”の思考法

まとめ|精読→多読が英語力を変える順番

スーツ姿の男性が「Business」と書かれた英字新聞を読む様子

さあ、まとめに入りましょう。
今回のテーマは──

TOEIC・英検に“多読”は必要か?
……という問いに対して、トビーが喋り倒した結論はこれです:

多読は必要。──ただし、「順番を守れれば」の話。

20年の遠回りで身にしみてわかったのは、
英語学習には、「読む順番」こそが成果を分ける鍵だということ。

「たくさん読む」より前に、「正しく読む」が先!

精読で構文の“型”を身につけて、
それを土台に多読を重ねていくことで──

はじめて、読解のスピードも、理解力も、スコアもついてくる。

多読は、「読む体力」を育ててくれる。
でも、その土台には、「読む技術」=精読が絶対に必要なんです。

だから焦らなくて大丈夫!
ひとつひとつ、確かに読める英文を増やしていきましょう。

精読のやり方は、このブログでたくさん紹介していますよ。


このブログを書いた人:トビー
  英語学習者を、なにやら熱く応援してます(笑)

トビー

・TOEIC900・英検1級のトリリンガル(日・英・中)。
・英語学習20年の迷走を経て、「精読の壁」を突破しました。
・今は、英語に悩む方へ、自分の経験から気づきを届けています。

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このブログについて|20年迷走して気づいた“精読”の力とTOEIC900の壁

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