「読めてるつもり」が、いちばん読めてなかった——昔のトビーが語ります(笑)
「速読すれば英語が読めるようになる」
——そんなふうに思ってませんか?
トビーもかつてはそう信じて、速く読むことばかりを追いかけていました。
でもその結果、どうなったか?
・英文を“読んでるつもり”なのに、内容が頭にまったく残らない
・問題文を何度読んでも設問が解けない
・読解が“速読ありき”になり、内容が消失(笑)
そう、速読のせいで「読む力」が壊れていたんです。
この記事では、そんな速読信仰に溺れたトビーが、
「構造で読む力=精読力」を取り戻して、TOEIC915点・英検1級を突破するまでの体験を赤裸々にお伝えします。
「なんでこんなに読んでるのに、読めないんだろう…」
そんな悩みに、終止符を打ちませんか?
「速読すれば英語が読める」は本当か?
速読に憧れる理由
英語学習者、みんな大好き「速読」(笑)
試しに「速読」「英語」でネット検索してみましょう。大量のサイトがヒットします。
それだけ速読は、英語学習者にとっての“憧れスキル”なんでしょうね。
でも、なぜ速読に惹かれるのか?
答えはシンプル。——ほとんどの人が英文をスラスラ読めないからです(笑)
では、スラスラ読めるようになると、何が起こるのか?
・TOEICや英検のリーディングパートで苦しまずにすむ!(みんなの悩み)
・英文ニュース(BBCやCNNなど)が苦もなく読める (カッコいいですよね)
・仕事の資料・論文も秒速で読破!(デキる人に見えるやつです 笑)
こうした“理想の自分”を想像するだけで、モチベーションが上がりません?
トビーも、もちろんそうでしたよ。
トビーがハマった“速読信仰”
もちろん、トビーも見事にその沼にハマりました。
・速く読めるようになったら、英語力が上がった気になる
・スラスラ読んでる人が“デキる人”に見える
——そんな“速読=すごい”という信仰が、トビーの中にもガッツリ根付いていました。
特に当時、TOEICのリーディングが鬼門。
900点を狙うなら、ほぼ全問を時間内に解き切る必要があるんです。(←これが鬼!)
そこでトビーのロジックはこうです:
「TOEICを解いていて時間が足りない」
↓
「速読できれば、全部解ける!」
↓
「TOEICスコア爆上げ!」(笑)
……そう信じて、毎日リーディング速度を測りながら速読トレーニングに励みました。
スピードも少しずつ上がってきて(?)、「これはいけるかも!」と一瞬思ったんです。
でも今思えば——それが“速読信仰”の沼の始まりでした(涙)
「読むのは速い」けど“意味が残らない”読解崩壊
読んでるつもり、でも内容ゼロ
でもその結果、どうなったか?
……ここでもう一度、はっきり言いますね。
・英文を“読んでるつもり”なのに、内容が頭にまったく残らない
・問題文を何回読んでも設問が解けない
・読解が“速読ありき”になり、内容が消失(笑)
・・・とっても笑えない状況になりましたとさ(涙)
TOEIC900点が遠ざかった日々
例えばTOEICのPart7。これ、約55分で解き切る必要があります。
まさに、“速読真骨頂”ってやつですね。
では実際、「速読っぽいこと」をやってどうなったか。
早く読もうとする
↓
目が英文の上を「上滑り」
↓
内容が頭に入らない
↓
問題文と設問を何度も読み直して時間切れ(チーン)
当時、毎日朝4時半に起きて平日で4時間以上、休日は8時間ほど勉強していました。
TOEIC公式問題集1から6まで、何度も何度も解いたんですけどね……。
「速読」やっても900点には程遠く、トリプルパッセージはまさかの全残し(涙)
さすがに精神崩壊しました(笑)
今だから笑って言えますが、「精読」無くして「速読」なんてないんですよね。
読む速度は上がっても、読解の“芯”がスカスカになっていた。
なんでこんな簡単なことに、当時は気づけなかったのか……。
TOEICあるあるの目が英文の上を「上滑り」する怪奇現象(笑)気になる方はこちらをどうぞ。
→「その英文、ほんとに読めてる?|TOEIC Part7で“目が滑る”人が知らない読解の真実」
速読教材で迷走した結果、たどり着いた結論
ここまで書いてきて、核心が言いたくてうずうずしてます(笑)
結局、「速読法」なんてもものはありません(キッパリ)
あるのは、「正確に読めるようになったから、理解スピードが上がった」という現象のみ。
……でもそのことに気づくのは、もう少し後の話。
では今しばらく、トビーの迷走黒歴史にお付き合いください(笑)
「誰でもすぐに速読」は幻想だった
トビーがハマったのは、いわゆる「速読系のキャッチコピー」でした。
ネット、SNS、YouTube、書籍……あらゆるところにはびこるフレーズ。
たとえばこんなやつ:
・倍速で読める裏技
・爆速で読める勉強法
耳障りの良いキャッチは、迷える子羊を誘う甘い罠(笑)
真面目な人ほど、「どうすれば速読力が身につくのか?」と悩みます。
そうすると、あたかも“速読法”という特別な方法論があるような錯覚に陥る。
でも実際は——
教材を買っても、方法論を試しても、これといった成果は出ず……
残るのは徒労感のみ(←トビー経験済み 笑)
行き着く先はいつも同じ。「精読しましょう」「英文に慣れましょう」
……うん、それ最初から言って?(笑)
そして英語系YouTuberあるあるなのが、
「超スーパー英語できる人」が、自分の成功パターンをそのまま一般化してしまう問題。
いわゆる「生存者バイアス」と「権威の力」がミックスされると、
やたらと説得力があるように見えてしまうんですよね。
中村澄子先生と&ポレポレとの出会い
そんな中、いくら教材を読んでもスピードは上がらないし、意味も残らない。
「速読って、結局なんなんだ…?」
そんな疑問を抱いていた頃、運命の出会いがやってきます。
それが、中村澄子先生(TOEIC「すみれ塾」)のYouTube動画と、
『ポレポレ英文読解プロセス50』でした。
特にポレポレの「英文を因数分解して読む」アプローチは衝撃でした。
「あれ、英語ってこんなにロジカルに読んでいいんだ…?」
「形だけ追ってたら、意味なんて残るわけないじゃん」
——そんな、当たり前だけど大事なことにようやく気づけたんです。
ここから、トビーの“読む力”の再構築が始まりました。
この選択は間違っていませんでした。
半年後にはTOEIC初回で900点超え。
さらに4ヶ月後には英検1級、その3週間後には中国語検定HSK6級にも合格。
完全にノリに乗ったトビーでした(笑)
そこまで「楽勝」ではなかったTOEIC900(涙)。「すみれ塾」×「精読」の実践記事はこちら:
→TOEIC900点はどう超えた?|迷走20年のトビーが初回915点を出せた理由
「速読 vs 精読」はもう終わった論争だった
認知心理学が示す「速読」の限界
そもそも「速読」というものは、本当に存在するのでしょうか?
実はこのテーマ、科学的にもいくつもの研究がされていて、結論は——ほぼ出ています。
米国で速読ブームが起こったのは1960年代後半。その中で有名になったのが、「1分間に10000語読める」などというキャッチフレーズでした(←まじか)。
これに対し、アメリカ心理学会(APS)はこう結論づけています:
「速読には証拠がない。目の動き、注意、記憶の仕組みから考えても、読解の質と速度の両立には限界がある」
要するに——
「精読せずに、意味を理解しながら爆速で読むことは、構造的にムリ」ってことなんですね。
てか、お願いだからこの事実、教科書に載っけて(笑)
第二言語習得理論の見解
では、英語を外国語として学ぶ我々——いわゆるL2学習者(Second Language Learners)はどうなのでしょうか?
第二言語習得研究(SLA)の分野でも、「精読の重要性」は昔から強調されています。
有名なスティーブン・クラッシェン(Krashen)の「インプット仮説」では、学習者は“理解可能なインプット”を通して言語習得を進めるとされています。
つまり、「自分の理解を超える難しすぎる英文」や「意味を意識せず流し読みするだけの速読」では、習得効果がほとんどないということです。
加えて、精読によって語彙や構文の気づきが促されることは、語学研究でも繰り返し実証されている点です。
いやまさに——読解においては、遠回りしてでも「精読に勝るものなし」なんですね。
科学が教える「本当に読む」とは
じゃあ、科学が教えてくれる“本当に読む力”とは何か?
それは、「意味を正確に理解しながら読む」——つまり精読する力なんです。
そして面白いことに、精読を繰り返した結果として“読む速度が自然に上がる”という現象もまた、複数の研究で確認されています。つまり、
速読 → 精読の代わりにはならない
精読 → 結果として速くなる
この順番が科学的にも正しいということなんですね。
はい……というわけで、「速読 vs 精読」はもう終わった議論なんです(笑)
やっぱり、語学学習に「楽して一発逆転」は無い。
……そういうことに、最終的には行き着いてしまいました。
「精読力で突破した実体験」はこちらにまとめています:
→20年迷ったトビーが気づいた、“精読”だけが持つ英語のブレイクスルー力
本当に使える「速読力」はこうして作られる
精読+慣れ=読む力の土台
もうおわかりですよね?
「速読力」なんて、特殊なスキルでも超能力でもない。
それは——
“精読を繰り返した先に生まれる副産物”なんです。
では、どうすれば速く正確に読めるようになるのか?
トビーが20年以上の語学迷走の末にたどり着いた答えは、ただ一つ。
「精読力(=構文読解力)」の習得でした。
正確に読めるようになると、脳が英文構造に慣れてきて、
「遅くてつらい」から「だんだんラクに速くなる」に変わっていきます。
別の言い方をすれば——
「I have a pen.」のように、瞬間的に理解できる英文を増やしていくことがカギ。
読めない英文を精読し、何度も繰り返して読めるようにする。
それは、あなたにとっての「宝物」になります。
トビーも、TOEIC公式問題集を1から順に解いていき、
精読でその「宝物」を1つずつ増やしました。
そして7冊目でようやく——全問を時間内に解き切れたのです!
理解しにくい英文のパターンは、実は無限じゃない。
有限の「型」があるんです。
それを丁寧に教えてくれたのが、名著『ポレポレ英文読解プロセス50』。
50の例文を1つずつ精読・反復することで、文構造に対する感覚がどんどん養われていきました。
WPMだけでは測れない“読解の質”
ここで注意しておきたいのが、「速読力=WPM(Words Per Minute:1分あたりの語数)」という誤解です。
確かに、WPMは目安にはなりますが、それだけで“読めている”とは限りません。
たとえば参考として、各試験に必要なWPMを見てみましょう:
試験 | 必要な読解速度(WPM) | 読解対象の文章量(目安) |
英検1級 | 150〜200語/分 | 約1,800語(リーディング35分間) |
TOEIC900点以上 | 130〜160語/分 | 約2,000語以上(Part7全体) |
でも、WPMが高くても——
・意味が頭に残らない
・内容を正しく理解できていない
・設問に答えられない
こうなっていたら、それは単なる“高速読み飛ばし”ですってば(笑)
「読解力のある速読」と「意味のない速読」は、見た目は同じでも中身は真逆です。
本当に使える速読力は——
「精読で築いた理解力」 × 「慣れによるスピード」の積み重ねから生まれます。
そして、読む文章の難易度や、読み手の理解力・背景知識でも、WPMは当然変わる。
つまり、誰にでも効く「魔法の速読法」なんて、そもそも存在しないんですよね。
失敗は成功の母。他人に失敗は蜜の味(笑)。やってはいけない系まとめてみました。
→英語学習で絶対やってはいけない勉強法5選|20年迷走した私の反省録
精読の壁を越えたとき、英語が変わった
TOEIC・英検を支えた“精読の力”
トビーの英語が変わったのは、「速読を捨てて、精読に向き合った」ときでした。
その期間、およそ半年——。
構造をとる力=構文読解力が身についたときから、英語が読める感覚が激変しました。
それまで、なんとなく“雰囲気読み”してわかった気になっていた英文。
精読では、SVOCMに因数分解して、論理的に読めるようになったんです。
特にTOEICでは、文の構造がわかるだけで読むスピードも正確さも大幅アップ。
英検1級でも、長文問題やエッセイの読み取りにおいて、不安に感じることはありませんでした。
「このSVがこうつながって、こっちが関係詞で……」という構造が取れるだけで、
難しそうな英文も、シンプルな骨組みに変換されていく感覚。
精読を通して、「自分は英文の意味がわからないのではなく、構造が取れてなかっただけだったんだ」と気づけたのが、最大のブレイクスルーでした。
あなたも壁を越えられる理由
「精読、構文読解」と聞くと、なんだか堅苦しくて難しそう……って思いますよね?
でも実際は、練習と慣れで誰でもできるようになります。
……ちょっと時間はかかりますが(笑)
自分の英語レベルが「準上級(TOEIC800・英検準1級)」くらいであれば、
そこまで「精読」をがっつり意識しなくても大丈夫です。
でも、それ以上のレベルを目指すなら——
この「精読の壁」は、必ず超える必要があります。
壁を乗り越えたとき、英語学習は、まるで違う景色に変わりますよ。ほんとに。
トビーは、英語学習は「長期でリターンが得られる投資」だと思っています。
だからこそ、マスターするなら若ければ若いほどいい。
一生で得られるリターンの総量が、圧倒的に違うから。
英語学習者が、甘い「速読法」なんて罠に惑わされず、
ひとりでも多くTOEIC900・英検1級を突破してくれたら——
それがトビーにとって、何よりうれしいことです!
この壁、絶対超えて行きますよ!。
→「精読の壁って何?|英語力が頭打ちになる理由と突破法」
最後に

ここまで語ってきたこと、最後にサクッとまとめますね。
・安易な「速読法」なんて、存在しません。
・「速読」という現象は、精読を繰り返した先に生まれる“副産物”。
・精読なくしての速読は、ただの“高速読み飛ばし”です(笑)
・ゴリゴリの精読こそ、上級者への登竜門なんです。
……さあ、やるべきことは、もう見えましたよね?
語学学習は、地道にコツコツと。
正しい努力で、ちゃんと進みましょう!
このブログを書いた人:トビー
20年迷走して、ようやく“精読の壁”を超えた人です(笑)
トビーって何者?って思った方は、こちらをどうぞ(笑)
→このブログについて|20年迷走して気づいた“精読”の力とTOEIC900の壁
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