英検1級は単語勝負? ええ、そうです。
でも1万語以上の暗記は——控えめに言って拷問です(笑)
仕事がら、トビーの周りには英語ができる人がたくさんいます。
でも、英検1級を持っている人は誰一人としていません。
「せっかくだから受ければいいじゃん!」と誘っても、みな一様に首を横に振る。
理由はただひとつ——単語の量がエグい。
英検1級の合格に必要なのは1万語以上。
準1級レベルからでも、あと約2400語覚えるのに3〜4か月はかかる。
多くの人がこの“単語地獄”で挫折します(トビー調べ)。
でも実は、単語暗記にも「構造的な抜け道」があるんです。
それが、「語源」。
語源を知ると、意味がストーリーでつながり、単語が“生き物”のように頭に残る。
今回は、そんなトビー式「語源で覚える英単語術」をお話しします!
・なぜ英語の大量暗記が“拷問”になるのか
・記憶を助ける語源の力とは?
・トビーが実際に使っている「語源図鑑」活用法
・ChatGPTで語源を学ぶ裏ワザ
そもそも論|なぜ英単語の大量暗記は“拷問”なのか?
高校受験を間近に控える、トビーの中3の息子。
漢字テストがあるたびに「書けない!」「無理!」と叫んでます(笑)
でもよく考えると、これは私たち大人にも覚えがあるはず。
小・中学校の頃、あれだけ漢字ドリルを繰り返して、ようやく定着しましたよね。
つまり——母語ですら単語(=文字と意味のセット)は努力で覚えるものなんです。
ところが英語の場合、もっと厄介です。
なぜなら英語は「表音文字」。
漢字のように“形そのもの”に意味がないからです。
例えば「English」。
日本語では「英語」=イギリス(英)の言葉(語)と一目で意味がわかります。
でも英語の “English” は、ただの音の組み合わせ。
その結果、「see」「sight」「visible」「vision」みたいに形が違う単語をそれぞれバラバラに暗記しようとすると、脳のメモリがパンクするわけです。
🚫トビー的 暗記が苦行になる3つの理由
1. 音と形が意味を持たない(=覚える“手がかり”が少ない)
2. 記憶の関連づけが薄い(=忘れやすい)
3. 単語帳がリスト化されている(=文脈がない)
これが、英単語学習が「拷問」に感じる正体です。
でも逆に言えば、“意味のつながり”を作れば記憶は劇的に定着する。
その最強のつながりツールこそ——語源です。
単語帳の選び方も重要です。詳細はこちらから:
単語帳の選び方、結局どれが最強?|TOEIC・英検対応タイプ別おすすめ戦略を解説!
大量の英単語を覚えるコツ|トビーがたどり着いた効果的な「記憶の定着法」
脳みそのシワに英単語を挟み込んでいくのは、正直、しんどい作業。
だから、正攻法だけで挑むと99%の人が挫折します(きっぱり)。
ここでは、トビーが実際に試して「これは効いた!」と感じた英単語の定着法ベスト3を紹介します。
①記憶を「仕組み化」してみる。
効率的に単語を覚えるのには「仕組み化」がとっても大切。
たとえば——
・単語は一度に覚えず、何度も出会う。
・「○」「△」「×」マークで記憶を“見える化”する。
・紛らわしい単語はセットで覚える。
こうした小さな工夫だけで、記憶の定着率が驚くほど上がります。
関連記事:単語帳が続かない方必見!|英検1級を支えた“記憶の仕組み化”全公開!
②あえて「書かずに」覚える
昔ながらの「ノートに何回も書く」学習法。
もちろん効果ゼロではありません。
でも、英検1級レベル(1万語超)になると、時間コストが天井突破します。
びっくりされるかと思いますが、英検準1級以上の単語(約5,000語)を一切紙に書かずに覚えました。
「書く派」から「書かない派」への転換は心理的なハードルが高いもの。
でも大丈夫。ちょっとしたコツで、「書かない派」だったトビーが英検1級だって取得できてるんです。
関連記事:英単語は「書かないで覚える」はアリ?|TOEIC900・英検1級を超えた記憶術の真実
③五感をフル活用して記憶にフックさせる
「五感をフル活用して単語を覚えよう」って試みは、『英単語は走って覚える!?|トビー式“忘れない記憶”の五感暗記術とは?』で詳しく紹介しています。
例えば:
・ジョギング中に景色とセットで単語を覚える
・発音を声に出してリズムで記憶する
・あえて“盛大に忘れてから”復習する(笑)
——で、前置き長くなりましたが、「語源」。
英語学習で20年以上迷走した結果、「五感メソッド」の中でもこの「語源」が最強って結論です。
理由はシンプル。
語源で“意味のつながり”を作ることで、記憶にフックがかかる。
単語が「音の羅列」ではなく、「意味のネットワーク」として脳に刻まれるんです。

次の章からは「記憶にフックさせる」最強ツール=語源を使うメリットを、具体的に掘り下げますよ。
単語の幅が広がると、多読にもとっても有利です。
英文多読、なに読めばいい?|精読マスター後に使える“英文ニュースサイト”活用術
語源で覚えるメリット|単語が“つながる”と記憶は消えない
英単語を覚えても、数日たつとキレイに忘れてる——。
トビーも何百回この現象を経験したかわかりません(笑)
でも「語源」を意識しながら単語を見ると、枯れかけた(?)脳細胞にもしっかり残る!
これ、トビーは「記憶のフック」って呼んでいます。
①芋づる式に覚えられる
語源の一番の魅力は、芋づる式で単語が広がること。
たとえば “spect” は「見る」という意味の語根。
これを知っておくと——
・inspect:よく見る → 検査する
・respect:再び見る → 敬意を払う
・suspect:下から見る → 疑う
……といった感じで、ストーリーで覚えられるんです。
単語帳でバラバラに覚えていた言葉が、
一本の線でつながる瞬間の気持ちよさといったらもう…(笑)
「あ、コイツら親戚だったのか!」
って感じ。脳が“仲間”として処理するから、記憶に定着しやすい。
この「つながり感」こそが、語源の最大の武器なんです。
②ストーリーで意味を“立体化”できる
かなり多くの単語は、「接頭辞」「語根」「接尾辞」の組合わせで覚えられます。
例えばdistributionという単語。
dis (接頭辞):離れる
tribute (語根):与える
ion (接尾辞):名詞をつくる
こうやって分解すると、意味の流れが見えてきますよね。
でも、英検1級の単語ともなると、出どころがハッキリしない単語が増えてきます。こういうのが記憶に残らず、正直一番やっかい。
たとえば「かわいらしい」「風変わりな」という意味の quaint。
実はこの単語、古フランス語の cointe(上品な、美しい、巧妙な)から来ています。もともとは「教養があって、気が利いている」「洗練されている」という意味でしたが、時代を経て「古風でかわいい」「時代遅れだけど魅力的」という意味へ変化したんだそうな。
こうした“言葉の変遷ストーリー”を知ると、単語の背景が立体的になって、記憶に深く刺さるんです。
単なるアルファベットの羅列が、意味をもった生き物に変わる瞬間——
これ、感動ものじゃないですか?(トビーだけ?)
③知らない単語の意味を“推測”できる
語源のもう一つのすごさは、知らない単語にも怖気づかなくなること。
たとえば初めて “benevolent” を見たとき。
昔のトビーなら「スペル長っ!」で即スルー(笑)。
でも語源を知っていれば——
bene(良い)+ volent(意志)=「善意のある」
あ、なんとなく“良い人”っぽい意味だな、と推測できる。
この“推測力”は、リーディングでもでもめちゃくちゃ役立ちます。
「全部わからなくても文脈で読める」ようになるんです。
とくに多読をしているとき、語源のありがたみを痛感します。
いちいち辞書を引いていたら、キリがないですからね。

では語源を調べるにはどうしたらよいか、次の章で解説しますよ。
単語だけだと英文は読めません。読解にはコツが必要なんです。
英語長文がどうしても読めない!|英検1級・TOEIC900が教えるシンプル読解のコツ
語源を調べる|「語源図鑑」とChatGPTの合わせ技が最強だった!
いまは書籍やネットで、簡単に(しかも無料で!)語源を調べられる時代になりました。中には1万円以上もする本格派の「英語語源辞典」(研究社)なんてのもありますが、正直、そこまで必要な人は少数派。
というわけで今回は——
英検1級まで目指すトビーが実際に使って「これで十分!」と思った、
語源調べの三種の神器をご紹介します。
① 『語源図鑑』シリーズが神すぎた
まず断言します。
英単語の語源を楽しく覚えるなら、『語源図鑑』シリーズ(かんき出版)が最強。というか、TOEIC900・英検1級でもこれだけで十分です。
この本、単語の語源をかわいらしいイラストで解説してくれる。
そしてこの「イメージ」が、記憶に強く定着する最大のポイントなんです。
たとえば “ad-(〜の方へ、〜の方を)” のページ。
矢印のイラストで「方向性」を見せながら、address、adventure、arrest など “ad-” 仲間がズラリ。
もう、語源を“読む”というより“眺めて理解する”感じ。
しかも英検1級レベルの単語までカバーしてくれる心強さ。
トビー的ポイント:
「語源図鑑」は“お勉強感ゼロ”で簡単に語源が学べる。
単語帳よりも“絵でつながる”ので、記憶にばっちり定着。
② 英語辞書サイトで「語源検索」してみる
もし語源図鑑に載っていない単語を見つけたら、
次のおすすめは etymonline.com(Etymology Online)。
語源学キタ!言語オタク必見!
英語圏の人も使う本格派サイトで、
単語の歴史や派生ルートがめちゃくちゃ詳しく書かれています。
たとえば “benefit” を調べると、
from Latin benefactum “good deed,” from bene facere, from bene “well” (see bene-) + facere “to do”
ラテン語のbenefactum「良い行い」、bene facere「良いことをする」から、bene「良く」+ facere「する」。
——なるほど、まさに「良いことをする人」= benefit(利益)なんですね。
「トビーよ、英語での説明はちょっとツラいよ!」という声もごもっとも(笑)。
でも安心してください。サイト上部に翻訳ボタンがあり、ワンクリックで日本語訳が出せます。

③ ChatGPTで“語源+派生語+例文”を一括で聞く
そして最後の秘密兵器が——ChatGPT先生。
たとえばトビーは、こんな感じで使っています👇

この下もずっと続くのですが、もうこの説明だけで核心をついてますよね。
語源辞典+単語帳+例文集の三役そろい踏み。
しかもスマホ一台で完結。
もう、これなしでは英語学習できません(笑)
トビー的ポイント:
「ChatGPTは、最強の語源家庭教師」。
疑問をすぐ聞けて、何度でも復習できる。まさに脳の拡張メモリ!
はやく単語沼を突破して、英検1級を取得しちゃいましょう。
英検1級はどう超えた?|迷走20年のトビーが“独学×AI”で突破した戦略
まとめ|語源は“意味の地図”を描く最強ツール

ここまで、「語源で覚える英単語学習」についてお話ししてきました。
思い返すと、英単語ってほんとうに地味で、孤独で、時々ちょっとした拷問(笑)。
でも、語源を知ると——
あの果てしない暗記地獄が意味のある旅に変わるんです。
今回のまとめ
1. 英単語の大量暗記は“拷問”に感じて当たり前
→ 英語は表音文字。形に意味がないからこそ、記憶のフックが必要。
2. 暗記は“努力”より“仕組み化”がカギ
→ 書かない・五感を使う・繰り返す…継続できる形にする。
3. 語源はそのすべてをつなぐ“意味のネットワーク”
→ 芋づる式・ストーリー化・推測力アップで、記憶が自然に定着。
4. 調べ方はシンプルでOK
→ 『語源図鑑』でイメージをつかみ、ChatGPTで深掘りする。
英単語の学習に終わりはありません。
英検1級を取っても、知らない単語なんてまだまだ出てきます。
だから、「単語アレルギー」になって先に進めない学習者がこの記事を読んで、一人でも多く言語オタクの仲間に入ってくれれば本望です(笑)
このブログを書いた人:トビー
20年迷走して、ようやく“精読の壁”を超えた人です(笑)
トビーって何者?って思った方は、こちらをどうぞ(笑)
→このブログについて|20年迷走して気づいた“精読”の力とTOEIC900の壁



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